イタリアの秘境滅びゆく町への行き方【チヴィタヴァーニョレージョ】
チヴィタバーニョレージョ
ローマとフィレンツェの丁度中間に位置するこの町は、「捨てられた町」「滅びゆく町」と呼ばれ、冬季の住民はわずか12名と言われています
霧に包まれると町全体が空に浮いているように見えることから、日本では「天空の城ラピュタ」として紹介されることが多いようです
(公式発表ではないはずです)
そんな話を聞いたらもう行くしかない!
ということで行ってきました
チヴィタへのアクセスは電車とバスを乗り継いで行くことになりますが、なんといっても情報が少ない!
調べたところ2007年や2010年の情報がごろごろ、バスの時間はころころと変更されるため注意が必要ということだけわかりました
そして公式の時刻表は実際と異なる、イタリアなのでもちろん時間通りには来ない、という三重苦
…頑張ります
今回はローマから日帰り旅行で向かう場合の情報を残しておきます(2018/11/06)
ローマ→(電車)→オルヴィエート→(バス)→バーニョレージョ→(徒歩)→チヴィタ
いくつかブログを眺めたところ早朝に出発しなければバスに乗れないとありましたが実際のところそんなことはありませんでした(シーズンによる可能あります)
ただこのバス、スクールバスで日曜日には運休なので日曜日に公共交通機関でチヴィタへ行くことはできません
どうしても日曜日を狙う場合はヒッチハイクで頑張りましょう
起床は6時
のつもりがのんびり起きて7時
前日の夜に仲良くなったイタリア人のアンドレアに誘われ、ローマ人の朝食クロワッサンとエスプレッソをいただきます(クロワッサンをコーヒーにつけて食べるんですよ)
軽食の場合はバーカウンターで食べることが多いようです。店員や集まった近所の人とジョークを交わし、世間話なんかをする集会所ですね
アンドレア
準備をしてテルミニ駅に着いたのは9時20分
まずは電車でオルヴィエートへと向かいます
テルミニ駅のインフォメーション(みどりの窓口)は機能していません
番号を発券して順番に呼ばれる仕組みですが、まったくスタッフが足りず朝と夕には30分以上待たされることになります
、ということは昨日の時点で知っていたので自動発券機へ
オルヴィエートへの電車少ない!
次の便が10時半ですが17ユーロと高めの特急車
んー、でもバスに乗れなければ本末転倒だししょうがない
時間つぶしに1時間ほどガーナのお兄さんとおしゃべり
東京で6年間働いていたので日本語が上手ですが、僕が下手くそなので英語で会話
「ローマはなんでも高くて嫌になるね。電車もバスも全く来ないし、昨日は5時間待たされたよ。それに比べて東京は1分遅れただけで謝るくらい時間厳守だし、物価が高いイメージがあるけどいざとなったら吉野家があるしね」
うん、うん、うん、うん
頷くしかない。そうなんだよね。トイレもタダだし、安く済ませようと思えばいくらでも出来るのが東京
ヨーロッパはいまだに黒人差別が根強く残っているため、明らかな経済格差が街の至る所に見られます。
ガーナの兄さんは日本は働けば褒められるっていう事に感動したみたいです。
その後主にアメリカの黒人差別について熱く語り気がつけば10時15分
プラットフォームに到着。電光掲示板の表示はなし
時間を確認すると10時32分
・・・
ローマテルミニ駅(観光の場合中央駅)の南口の時計は10分近く遅れています
気をつけてください!
落ち込んでも始まらないのでもう一度券売機へ!次の電車は45分!これなら行ける!
発券して今度こそプラットフォームで待とうと電光掲示板を凝視
ない…
いやないはずはない…
とりあえず40分になると同時に45分発の電車を順番に尋ね回る
No.
No.
No.
3つとも断られてポカン
券をみせて確認してというと、電光掲示板で確認してと突き放され
いやだから電光掲示板にないの!と泣きつくも、インフォメーションに聞きな
だからインフォメーション並びまくってるって!
もう本当仕事しないことにかけては国の規模関係なく断トツの質の低さ
あーあ、天空の城が電車賃とともに消えていく、ゴリアテかタイガーモス号でもないかな
と途方に暮れているとおじちゃんが助けてくれました。
チケット見せて。うん、ここテルミニ駅だからね。よく見てご覧。出発がTiburtina駅になってるでしょ。地下鉄で4つ先だから連れて行ってあげるよ
ほんとだ!
なんでテルミニ駅の券売機で別駅からの券が出てくるのか(目的地しか入力する欄はありません)
しかもメトロを使う旨の注意も出なかったしこんなの気づくわけ
おじちゃん日本のサッカーリーグチーム全部暗記してました。
最後には4人も子供いるから何かくれないかといつものパターン。知ってたけど今回は本当に助かったから2ユーロプレゼント
焦ってメトロの切符を買ったお店では5ユーロお釣りを誤魔化されて(その場で気づいたのでちゃんともらいました)もう怒りというより呆れ、、、
もちろん買った切符は乗り過ごしていたので追加料金を払って便変更
結果的にローマを出発したのは12時20分
オルヴィエートに到着したのは13時45分となりました
この時にはもうヒッチハイクでもいいかと思っていたので、のんびりとバス停へ
オルヴィエートのバス停は調べたところケーブルカーの上旧市街とありましたが、駅をおりた広場で大丈夫でした
イタリアのバスのチケットはTマークのトバッキ(タバコ屋さん)で買うことができます
※オルヴィエートでは往復分のバスチケットを買ってください。バーニョレージョにはトバッキがないという話もあり少なくともチヴィタ周辺では見かけませんでした
本命のバスはあるかなと確認しに行くところで同じ目的のカナダ人デイヴィッドと出会う
すぐに青いでかいバスが来るからと言われほんとにすぐ来ました(危ない)
そこからバスで1時間と少しかけてバーニョレージョのガリバルディ通りにつきます
あとは簡単、上り坂をひたすら20分ほど直進し続けます
道なりに何度かChivitaの看板があるので迷うこともないかと思います
到着
圧巻です
この眺めにたどり着いた時の感動はとても言葉では伝えられないのでいつか皆さんも来てください
三日間のローマ滞在で今日だけが快晴なのも運命を感じます
崖に囲まれた町
ラピュタって書いちゃっていいのかなこれ
猫が沢山
デイヴィッド
彼とは来るバスの間銀魂や進撃の巨人の話で盛り上がり仲良くなりました。カナダトロントの自転車屋さん勤務。旅やサイクリングが好きだけど、アニメはもっと好き、ついでに写真も趣味でカメラ3つ持ってきてました
オルヴィエート観光に来る電車の中でこの崖の町を見て、あまりの美しさに調べてきたそう
街並みも小さく静かで素敵です
一日中ウッドチェアに座って本を読んでいたい
この旅1番の感動でした
ほんとにこのくらいしか言葉に出来ないんですすみません
見て回るだけなら1時間もかかりません
夏場はカフェやレストランが営業しているので、もう一二本前のバスで来てのんびりコーヒータイムもいいですね
17時20分バーニョレージョ発のバスでオルヴィエートへ。19時38分の電車でテルミニ駅へ戻ります
夜9時を過ぎたテルミニ駅北側の治安の悪さにローマに戻ってきたことを思い知らされます
注意点まとめ
・テルミニ駅でチケットを買う場合は出発駅を確認、もしくは前日にオンラインかインフォメーションで買っておく
・オルヴィエートからのバスはほとんど不定期、ただ学生の数を見るに2時過ぎのバスは間違いなくあるので2時がリミット
・帰りは17時20分がローマに日帰り可能な最終バス。チケットは先に買っておくこと
・値段は電車(往復16€)バス(往復3€)チヴィタ入場料(3€)
特急車を利用する場合は片道10€ほどプラスでかかる
イタリア旅行ツアーで含まれることは多いものの、個人で行くには一苦労のチヴィタ
その苦労を遥かに超える絶景が待っているので、バックパッカーの方もぜひルートに組み込んで欲しい場所でした
イタリアには素敵な場所がまだまだあります
次にイタリアへ来る時にはワインを片手に本場のチーズと生ハムを食べながらアドリア海に沈む夕陽を眺めようと思います
茂みに隠れる子猫ちゃんでイタリアとお別れ