Out of This World

休学して旅に出る大学生の備忘録

世界半周総まとめ【世界色々番付】

 

 

30ヶ国の世界旅行を終えてしばらくが経ち、日本の友人と旅の話をしていると、似たような質問によく出会います。

 

「どこが1番〇〇だった?」

 

 

ということで!

みんなが気になるどんな国のどんな所がよかったのか、個人的な感想を世界番付にして紹介します!

 

「海外旅行はしてみたいけど、どんな感じかわからないし、どこかに行くか決まらない!」なんて考えてる人に少しでも参考になればと思います

 

 

 

「超個人的に好きな国」


1位ジョージア🇬🇪

f:id:discimus:20190305061028j:image

アクセスの良い自然観光地には、山、海、川、雪、深緑と多様に揃っており、旧市街や近代建築が共存する観光大国です

旧ソ連としてロシアとの抗争などがあり(今は安全です)ややマイナーなのもリアルな文化が残るという面でいいポイントです

食事はアジアユーロロシアの影響を受けて絶品な上ワインの発祥地でもあり、どちらも安い!

必ず再訪したい国のひとつです



2位ミャンマー🇲🇲

f:id:discimus:20190305061207j:image

東南アジア最後の秘境と呼ばれるまだまだ未開拓の国ミャンマー

インドとの国境を開いたものの、そもそもインドの東端はアクセスが最高難度という…

隣国タイと比べると観光客が少ないのでのんびりとリアルな文化を見て回ることができます

自然や宗教建築物といった名所が多く、見ていると穏やかな気持ちになってきます

食事も薄味で日本人の舌に合うような印象を持ちました

 

 

 


3位エストニア🇪🇪

f:id:discimus:20190305061340j:image
北欧、中欧、東欧の緩衝地帯

地理区分では北欧に当たるため影響は色濃く、教育レベル文化の質ともに高水準です

国自体の成立が浅いため歴史深くも他国に寛容な風土があり観光客には優しい国です

最近は急速な成長を遂げていて、ヨーロッパのIT天国などと呼ばれる西洋スタートアップの中心地ですので、国として勢いのある感じも伝わってきました

なにより首都の街並みが美しい

 

まとめ

旅人にとって良い国というのは最終的に出会った人に依存すると思います

これらの三国もまさに素敵な出会いに恵まれたおかげで印象に残っているのが大きいです

 

 

 

「快適に過ごせる国」


1位フィンランド🇫🇮
f:id:discimus:20190305061731j:image

歩かなくていい!なんでも綺麗!食事も宿も治安もいい!

こんなに至れり尽くせりな国は他にないんではないかと思うほどに何もかも快適です

街ではシティWiFiが拾え、英語が堪能でホスピタリティにも溢れ、事前準備なしで楽しめる国です

唯一の難点は寒いということですが、そこは北欧、建物の中はとっても暖かいのでその心配さえいりません

この快適さへの投資としてじゃんじゃん観光マネーを落としましょう。何もかも高いです笑



2位ドイツ🇩🇪
f:id:discimus:20190305061745j:image

生活に対する考え方が日本と最も近い国といえばその心地良さが伝わるでしょうか?

正確にはドイツに日本が近いが正しいのかもしれませんが、まぁそれはさておき!

知的で真面目、嘘や犯罪を憎み、ルールと整備を尊ぶ国民性です

そのため過剰な程に整ったインフラと情報、騙されることは少なく困った時は助けてくれる

明治維新が仮に愚行であったとしても、こうしてドイツ人との共通点が出来たことは日本としては財産ではないでしょうか

ただ、ドイツ人は真面目=時間通り 

この方程式は誤りです

最近では働き方改革が進んで仕事が成り立っていない分野も多くありますので、電車やバスの遅延には気をつけて


3位タイ🇹🇭

f:id:discimus:20190305061816j:image

おそらく日本人には1番人気の国ではないでしょうか

日本人宿、日本人街、日本語の看板とガイドや情報が大変充実しているため観光において困ることはほとんど皆無です

治安や物価の観点からもかなり旅行者に優しい環境なので、冒険と言うよりは異文化を楽しむことに全力を注げる国かと思います

 

 

まとめ

日本より住みやすい国なんてあるの?とよく聞かれますがそれは重視する要素によります

楽しみたいのか楽をするのか冒険したいのか、日本は休暇の短い国なので限られた時間で海外を満喫したいなら、インフラや情報の整っている国を選ぶのは世界遺産や食事よりも重要なポイントになってくるんじゃないかと思います

 

 


「物価の安い国」


1位エジプト🇪🇬
f:id:discimus:20190305062320j:image

安かろう悪かろう

はい、その通りです

それでも安いというのは正義!

25円でホールピザが食べられる脅威の国です

意識すれば衣食住と移動にはほとんどお金がかかりませんが、お土産や観光地での客引きには注意が必要です

日本人の印象がいい国なので、日本語と簡単なアラビア語なんかを喋ると露店のおじちゃんが更に割引してくれるかも!


2位ミャンマー🇲🇲
f:id:discimus:20190305062403j:image

東南アジアは物価が安いと旅前には聞いていましたが、世界全体で見れば驚くほど安いということもありません

主にその理由は観光地化されたことでビジネスチャンスが増えているということです

その中でも未だ本来の物価に近いのがミャンマー

旅行者に開かれたのがここ数年で、

おそらく先5年程でほかの諸国と同様に旅行ビジネスが整うかと思われるので、早ければ早い程安くてオススメな国です


3位ジョージア🇬🇪

f:id:discimus:20190305062222j:image

ヨーロッパに行ってみたいけど物価が高くて大変そう。と思ってる方におすすめ

アメリカ資本によって近代化されているので街並みや観光地のオシャレな雰囲気に驚く方は多いでしょう

ただブランド志向や生活水準は特別高い訳では無いのでいいものを安く手に出来ます

特に食事においては家で作るより安いと言われる外食が魅力

レストランやカフェで料理を満腹食べても1000円程度でしょうか

食事だけでなくお酒や交通費もとても安いので値段に怯えずに観光のできる国だと思います

 

まとめ

物価と一口に行っても各国特産品や政治的状況もあるので一概に言うのは難しいです

物価の安いインドでもたばこ税は高く、高いことで有名な北欧はチーズがべらぼうに安いなんてのが例です

そして物価差のある国では観光ビジネスにぼったくられないよう気をつけましょう

・安いものを探すためには労力が必要

・日本と比べて安いからって贅沢をしてしまわない

という2点を忘れないようにしてください

 

 


「旅行者に優しい国」

 

1位インド🇮🇳
f:id:discimus:20190305062440j:image

街を歩けば、電車に乗れば、お店に入ればとにかくどこでも話しかけられます

大都市をのぞけばビジネスの心配もしなくていいので存分に好意に甘えましょう

特にインドは電車のチケットを買ったり目的のものを見つけたりするのがかなり難しいので、地元の人に助けられることは多いかと思います

英語話者が多いのも有難いポイント

 

2位イラン🇮🇷
f:id:discimus:20190305061607j:image

穏やかで優しい国民

隣に座っただけで食事やお茶をご馳走してくれることは珍しくありません

運が良ければ家庭での夕食に招待してもらうなんてことも

時間や物事にルーズなのは国民性ですので、こちらが慣れるしかありません

 

3位トルコ🇹🇷
f:id:discimus:20190305062517j:image

陽気でオープンなトルコ人

おしゃべりが大好きで1度話し始めたら止まりません

ヒッチハイクや民泊が容易なことで旅人の中でも「トルコはなんとかなる」と地元民への信頼が厚いです

特に日本のイメージが良いので危険な目にあうことは少ないと感じますが、ほいほいついて行って高級絨毯を買わされることのないように...

 

まとめ

ここにあげた三国は特にコミュニケーションの面で驚いた国々です

一人旅ではおしゃべりに餓えることが少なくないので、気楽に話しかけてくれる国民性は有難いものでした

 

 

 

「美女の多い国」

 

友人からリクエストを頂いたランキングですが、これはもう正直各人の好みでしょう

 

1位イスラエル🇮🇱
f:id:discimus:20190305061622j:image

完全に僕の好みですが中東女性はものすごく美人です

残念ながらムスリムの国がほとんどで目元しか見れないことが多いのですが、イスラエルは別世界

服装にお化粧ととにかくオシャレな女性ばかり

あのくっきりとした目に見つめられる度数分の恋に落ちていました

 

2位アルメニア🇦🇲
f:id:discimus:20190305063051j:image

世界美女ランキングと言うと常連なのがロシア系美女の集まるアルメニア

旧ソ連の国々の中でも、トルコ系・アジア系と混血が進み「お人形さん」というよりももう少し顔立ちがくっきりしています

内面の話になりますがロシア系の女性はみんな親切なのでそれも加点です笑

 

3位スウェーデン🇸🇪

f:id:discimus:20190305063001j:image
こちらも世界の美女といえば必ず名前の上がる北欧美人

街を歩けばいたるところに、それはもう美しいブロンドヘアと真っ白な肌の妖精達や女神達が優雅に歩いている夢の国

高身長でスレンダーな方が多くみんなモデルのようでした

 

まとめ

一応あげてみましたが大切なのはやはり中身ですね

ドイツの素直な女の子達、笑顔が素敵なベトナム女性、いつでもノリノリなイタリア人とどの国でも素敵な女性はたくさんいました

日本人女性の人気はとてつもないです

日本人男性は影が薄めですが、言うほどモテないわけではないと思います

 

 

 

「美味しかった料理」


1位ムサカ🇬🇷
f:id:discimus:20190305062702j:image

ギリシャの絶品家庭料理が堂々の第1位

ポテトとナス、そしてミートソースに酸味のあるフェタチーズをふんわりかぶせた軽食

このフェタチーズがポイントで、焼き上げるとふわっふわになるんです

中に詰まったほうれん草も柔らかく絶妙に各食材のバランスをとっています


2位ザピエカンカ🇵🇱
f:id:discimus:20190305062743j:image

ポーランドB級グルメ

フランスパンの上に好きな具材をトッピングして焼き上げるピザのようなストリートフード

チーズとソーセージでピザのように、ピクルスとトマトでサンドイッチ風などなど自分だけの組み合わせを楽しめるのがポイント

何より安くてお腹いっぱいになるので旅人には最高です


3位サンドビーチェマグズ🇮🇷
f:id:discimus:20190305062633j:image

数々の有名料理を押しのけてイランの見た目びっくりサンドイッチがランクイン

見ての通り羊の脳みそ...

美味しいんです!!

白子のようなぷりぷり食感とヘルシーな味付けが病みつきになります

見た目のゲテモノ感とのギャップに感動してテヘランでは毎日食べていました

 

 

食べ物ランキングは正直1番難しいテーマでした

ストリートフードと本格的な煮込み料理をどうやって比べたらいいのかさんざん悩んだ挙句、観光した際食べる機会が多く、あまり知られていなそうな3つを選んでみました

東南アジアのパクチーやインドのカレーなど日本人には避けられがちな食事もいくつかありますが、せっかく遠くまで足を運んだなら勇気を出して見たことの無い料理に挑戦してみるのもいい思い出になるでしょう

 

 


「美しい場所」


1位チヴィタバーニョレージョ🇮🇹
f:id:discimus:20190305063309j:image

観光大国イタリアは街に田舎に食事に芸術と見るべきところは盛りだくさん

その中でも一番オススメしたいのが、ローマとフィレンツェの中間に位置する「捨てられた町」チヴィタ

冬期は12人しか住んでいないこの秘境はその佇まいから「天空の城ラピュタ」とも呼ばれています 

アクセスは少々面倒ですが、それでも行く価値のある絶景

はるか昔のエトルリア人になり切って街を歩いてみるのはいかがですか?

 


2位メテオラ🇬🇷
f:id:discimus:20190305063329j:image

ギリシャのイメージ海と島々から離れて北のマケドニア地方に位置する岩石群

切り立った崖の上にいくつもの修道院が建てられており、観光客は頂上からそんな修道院を巡っていくことになります

山道には各所に撮影スポットが点在しているので、様々な角度で巨大な奇岩達をカメラに収めていきましょう

駅周りもおしゃれなカフェが多くとにかくのんびり出来る観光地です

 

3位ニンビン🇻🇳
f:id:discimus:20190305063317j:image

キングコングの映画の舞台にも使われた大自然を小さなボートでのんびりとクルージング

洞窟を潜り、緑深い山々を眺めまさに映画に迷い込んだような冒険を体験することができます

ベトナム人曰く「自然が見たいならニンビンだけ行っとけば間違いない」

 

 

日本は小さな国土によくこれだけの観光資源が詰まっていると思いますが、それでもやはり小さな国です

果てしなく広がる広大な自然や建築物との調和は独自の文化や地理を表す各国の観光地はその国の人にとっては誇りのようなもの

世界遺産や自分だけの秘境を探して旅をしていけば、自然と現地の人達との会話も弾むというものです

 


「よく出会う旅人」


1位ドイツ人🇩🇪

世界中どこを旅していても出会うのがバックパッカー大国ドイツ人

僕のイメージは先生

計画性があり堅実で慎重

先人達の圧倒的情報量があるので、とりあえずドイツ人に出会ったら頼っておけみたいなところがありました

そして世界で日本人とドイツ人だけが無言の時間を持てる唯一の間柄だと思います

突然黙っても別に不機嫌になった訳では無いので心配なく


2位フランス人🇫🇷

東南アジアを中心にヨーロッパからアジアまで広く旅するフランス人

ビーチや島などバカンス寄りな街を目指す人が多いです

世界では気取り屋なんて言われてますがそんなことは無く、気遣いを忘れないとても優しい人達です

恋人や家族と電話を始めると止まらずに喋り続けるので放置が安定


3位オーストラリア人🇦🇺

いわゆる日本人がイメージする旅人

冒険心豊かでヒッチハイクや野宿に抵抗のない人が多いです

性格は明るくどんな場所でもどんな国でもマイペース

男性が総じて高身長で190cm2人に囲まれたりすると、小人になった気分を体験できます

英語の訛りは日本人が気になるほどではありませんが、英国人やアメリカ人からすると随分きついみたいですね

 

まとめ

旅の1番の魅力は出会いだと思います

宿で、街で、電車の中で、一期一会の出会いの中にお互いの文化や価値観を見られるのは海外ならでは!

ただひとつ注意して欲しいのが、このイメージはあくまでステレオタイプということです

旅をしている人というのはユニークな人が多く型にはまらない生き方を好むので、あまり先入観を持って接しないようにしましょう

日本人って真面目でアニメでサムライでって話も最初は良いものですが、100回も聞かれれば疲れてしまうものです

ステレオタイプは話のきっかけに、仲良くなったらその人の中身を見るのがどこの国でも大切です

 

 

 

まだまだ振り返りたい思い出は沢山ありますが、今回はこのくらいで。

 

いやー、どこも素晴らしい国で順位をつけるのが忍びないくらいでした!

なんとなく各国のイメージ掴めたでしょうか?

 

ランキングに参加した国は半年で訪れたたった30ヶ国

ましてや今回の旅は大急ぎだったところもあり、まだまだ僕の知らない秘境は世界中に溢れています

 

ひとつの国をとっても、食事や人の印象、自然や便利さなど切り取れる側面は様々

 

皆さんも海外旅行の際は、ぜひそれぞれに合ったテーマを見つけて、自分だけの旅行プランを作り上げてみてください、

30ヶ国150日旅行を終えて

 

 

無事に日本に帰ってきました!

 

世界地図を眺め、「よし!とりあえず遠くへ行こう」スウェーデンに飛んで以来、無計画に世界を歩き回った結果、ユーラシア大陸の陸路横断という旅になりました


周りの旅人からは「1つも飛ばさずに回るなんて真面目だね」なんて言われたりもしましたが、実情はお金がなかったからバスやヒッチハイクをするしか無かっただけです


あっという間だった気もすれば、半年とは思えないような盛り沢山の日々だった気もします


各国の観光や、旅をどんな風にしてきたかは各記事で書いてきたので、最後に旅が自分にとってどんな意味を持ったのか、これから旅に出る、出ようと思っている人達に向けて書こうと思います

 


「概念が大きくなる」

どの国でも感じる自分の1番大きな変化が物事の尺度の広がりです


ひとつの言葉が持つ意味がどれだけ解釈によるかをいつも実感させられました
日本にいる限り一生気づけなかったことでしょう

 

例えるなら、「貧困」という言葉
日本で考えられる貧困といえば、せいぜい駅の前でダンボールにくるまって寝ること

 

インドで歩けないほどにやせ細った人を見ました
イスラエルで戦争によって家族を全て失った人にも会いました

 

辞書でひけば10文字の説明で終わる言葉達が、世界を旅することで一冊の本にもなるような大きな意味を持つ言葉となり、反対に「不可能」「絶対」という言葉はどんどんと小さくなっていきました 

 

これが日本で必要なことかどうかはわかりません
それでも世界のことを理解しようとすれば、自分の狭い世界で定義された言葉ではとても足りなかったことと思います

 

 


「自分で考える力がつく」

僕が海外について知っていたことはほんの僅かですが、それでも学校で学んだこと、人から聞いた話で少しは知った気になっていました


結局23歳になって持っていた全ての知識は誰かから聞いた他人の経験談でした

教科書の説明を丸暗記してもそんな知識に説得力は皆無だと知りました

 

もちろん旅の間にも多くの人からたくさんの話を聞いて学びました
しかしそんな話には新聞記者の解釈も教授方の判断もありません


それが自分にとって正しいことなのかどうかは自分で判断するしかありませんでした

 

その判断を下す過程で、今まで自分を形作ってきたものがみるみる剥がれていくのも感じました

なぜ?どうして?と果てしなく続く内面への問いに無我夢中で答えるうちに、自分が本当に大切にしているもの、自分を定義する大切な要素が見つかっていくのです

 

 


「感謝と共生を学ぶ」

これは少し不思議な感覚です
僕は1人で旅をしてきました
ホテルがない地域では野宿をし、現地の言葉で移動手段を見つけ、ガイドのない中で各地の歴史を学んできました


ですが、常に感じるのは自分は1人ではなかったのだということです

 

世界の多くの場所は、観光客が心地よく過ごせるためには出来ていません
そこに住む人達が住みやすいようになっています

時におかしなルールもあれば、偏見や差別があったりもします


そんな彼らの当たり前の暮らしの中に現れた異邦人の僕を、多くの人はただ善意をもって温かく迎えてくれました

 

車に乗せてもらい、食事をご馳走になり、旅に必要な情報を教えてもらい、将来の道を僕本人より真剣に考えてくれる人もいました
朝5時に到着して行くあてもない時、チェックイン前からソファで休ませてくれた宿のスタッフにも感謝です


世界中の友人、現地の方達、そして日本でこのブログを読んでくれている人、家族、応援してくれた方達への感謝は1日として忘れたことはありません

 

どんな世界に住もうとも、人間は1人では生きていけないし、1人ではつまらないんです

 

 


最後に
回ってきた全ての国で、例外なく目や耳にしたのは「宗教」「戦争の傷跡」です
これだけ多くの人間が平和と幸せを願い、失う痛みを知っているのになぜ戦争が終わらないのか
答えが出ないというのは建前で、実は答えを出したくない数人がいるだけじゃないかと感じました


世界は危険で貧しい場所ではなく、美しく優しさに満ちています

 

言語や肌の色が違っても同じ人間というありきたりな言葉の意味を知るのは、本当にそれを実感した人の特権です

 

"You may say that I'm a dreamer
But I'm not the only one
I hope someday you'll join us
And the world will be as one''

ジョン・レノン「Imagine」より

 

 

そんなわけで、特に何かができるようになったわけでもないけれど、少し自分の世界は広がったかなと思う帰国後でした

 

 

世界の中の日本は今

 


f:id:discimus:20190303021136j:image

これは去年起きた北海道胆振東部地震の後の写真です

掛け持っていたバイトのひとつコンビニの夜勤に出勤して驚きのあまり撮影しました

 

天災の少ないと言われた北海道でさえ大規模の地震に見舞われ、日本で安全な場所は晴れてなくなってしまったわけですが、異常気象や天災の増加は日本だけの話ではありません

 

水危機・温暖化・少子化・経済格差...

 

世界中解決すべき問題は山積みです

必要なのはお金であったり、教育、そしてブレイクスルーを待つばかりの分野もあります

 

 

そんな中で日本が今直面している問題はなんなのか?

 

世界を鏡にして見えてきた日本の課題を、海外の人が持つ日本のイメージから少しだけ拾い上げていこうと思います

 

とはいっても、たかが150日離れただけです

僕自身の知識の浅さには多少目を瞑って頂き、もし足りない部分や間違った部分があれはぜひコメントで指導していただければ幸いです

 

 

正直この記事を書くのはあまり気乗りがしなかったのですが、海外の知識層と話していてあまりに「日本の未来は暗い」と言われることが多かったので1つの意見として投稿することにしました


旅の間に感じたこと、海外の人は日本をどう見てるの?そんなことについて経験した範囲でやってみます

 

 

 

「Fukushima」=原発

東日本大震災に付随する原子力発電所の崩壊

そして放射能汚染

 

これに関しては正直海外の人の方が詳しいくらいです

オリンピックを控え、桜満開の季節を前にしても、原発の影響で日本への旅行を足踏みしている人は案外多いです

 

「それって情報が誤ってるからじゃないの?」

 

と思った方は要注意

誤った情報はむしろ日本国内だけです

ヨーロッパもアメリカも原子力のプロフェッショナル

 

ガイガーカウンターの数値や放射能被害についても敏感です

 

Netflixの人気作品に「ダークツアリズム」(邦題:世界の現実旅行)というシリーズがあります

世界の死や恐怖をテーマにした番組で、日本でも福島原発が取り上げられました

 

3年持つと言われた放射能廃棄物を入れたビニール袋は8年放置されたまま

チェルノブイリを超える数値にも政府の安全宣言

 

不安が消えないのはこのずさんな対応のせい

 

東南アジアの大地震後準備できたはずの改修が無視されたこと、地震発生後続いた政府による情報の意図的な偽装隠蔽は世界からみた日本の民主主義の信頼を著しく下げたようです

 

実は地震発生直後にアメリカから打診された原子力委員会専門家の派遣を断っていたの知ってましたか?

何を思って断ったのかは謎ですが、自国でコントロール出来るという国際アピールは結果的に日本に恐怖の島のイメージを植えることになりました

 

せめて正確な情報と適切な対応策があれば不安も減るのですが、8年経って未だに情報が国民に行き渡っていないあたり、まだまだ過去のことにするのは早いような気がします

 

 

オーストリア人女性

「福島にはまだ人が住んでるって聞いたけど、大丈夫なの?

住んでいる人を責める気はないけど、今のところ安心材料がひとつもないわ」

 

 

 

「Shinzo Abe」=政治

残念ながら日本ほどの人気はないようで、ヨーロッパ、アジア共に現政権の褒め言葉は1度も耳にしませんでした

 

内政の認知度が皆無なのは当然として、とりわけ言われたのが、トランプ大統領との関係です

 

世界を牽引する大国のリーダーですが、トランプ政治に対する世界の目は良く言って「こどもの悪ふざけ」程度です
アメリカ選挙法の欠陥により多数派ではないまま大統領になった彼の傍若無人っぷり、誤字脱字だらけの炎上Twitterとニュースには事欠かかない大統領

 

そんなわけで、批判どころか知識層から哀れみの目を向けられるトランプ大統領

彼の後ろにちょこちょことついていく小人が日本の首相のイメージです

 

僕が海外にいる間に、レイシスト発言止まらぬトランプ大統領ノーベル平和賞に推薦したことがバレたようですね


周りのバックパッカーに聞いて驚きましたが、これはさすがに恥の上塗りというか、もし推薦に足る理由があったとして、今のタイミングでは「腰巾着ですよ」と発言したようなものでした

 

少し前まで日本は中国とアメリカの緩衝地帯の役割を果たしていました
また、日本は中東問題において唯一中立に立ち回れる国であったと言われています
どうやらその可能性は灯火になり、自称世界の警察アジア派出所を目指すようですね

 

 

イラン人男性

「日本ほどの先進国がアメリカにあんなにもゴマをする理由が分からない

どの国も今は右翼的なナショナリズムが高まっているけど、日本は特にそのイメージがあるよ」

 

 

 

「Racism」=差別

耳を疑う言葉ですが「差別の激しい国ランキング」、日本は残念ながら毎年上位にランクインしています

 

1位 アメリカ 
2位 イギリス 
3位 オーストラリア 
4位 ルワンダ 
5位 日本 
6位 ドイツ 
7位 イスラエル 
8位 ロシア 
9位 パキスタン 
10位 インド 

 

同じ人種でこんなに平和なのになんでそんなイメージ?

 

実は差別は白と黒、奴隷とジェノサイドのような巨大な問題だけではないんです

98%を同一人種が占める日本の差別とは

 

「日本人か外人か」

 

  • 日本にいると常にジロジロ見られる
  • 警察に職務質問をされることが圧倒的に多い
  • 就職や賃金に差があり、外国人であることで生活が制限される
  • ヘイトスピーチに制限がない


などなど、意外と日本で差別的な気分を味わっている外国人は多いんです

 

問題は差別がないと自称する日本は危機感がないためか、国連の再三にわたる警告にも法整備がなされていないことです


あとは海外の人のイメージですが、日本は他のアジア諸国を下に見ていると言われたことがあります

 

んー、確かに否めない

 

 

ちなみに男女間の格差においても「女性が輝く社会」をうたっている日本の順位は世界110位とG7断トツの最下位

まさかの半分以下にはさすがに驚きました


そんなわけで残念ながら差別主義者達の国としても有名だったりします

 

 

ラトビア人男性

「日本はレイシストだらけだろ?俺は日本の文化が好きだから気にしないけど、日本に住むってのは気が進まないよ」

 

 


「Karoshi」=労働環境

ワーカホリックという問題だけに留まらず、日本の働き方問題全般に関して海外の目は冷ややかです

 

確かに日本式経営(終身雇用・年功序列型賃金)にも良い部分はあるんです

 

ただ、ここまでそれを悪用したブラック企業が多いとなると悪い部分ばかり目立ってしまうよう


世界では若いスペシャリスト(専門家)が養成される中、未だに日本ではとりあえず暗記していい成績をとっておけ、みんな同じ枠組みの中で競走するぞ
という雰囲気が抜けません

 

日本の会社に就職して一生をかけて仕事を学ぶうちはいいですが、いずれ国際企業になれば能力の差が顕著になるでしょう

 

「まっさらな人材を会社が育てる」・「自分の能力を会社に売る」

この違いは日本における労働者の立場の低さにも大きく影響しています

 


就職や大学入試に伴う入試戦争日中韓3カ国共通の問題
アジアといえば苛烈なコンペティション自殺するんでしょ?というのは海外の共通認識


問題はその内容ではなく、入学と卒業の事実だけが重要視されること


高校は大学に入るために、大学は就職のために


目標を遠くに立てるのは悪いことではありませんが、中身が空っぽの名前は生きる術にはならないかもしれません

 

 

カナダ人男性

「学校のネームバリューで人生の善し悪しが決まるって信じてるのかい?21世紀にそれは、ちょっと笑えるな」

 

 

 

 

「Rules」=ルール

日本がグローバル化している中でぶつかる多くの問題の根底に保守的すぎるという理由があると思います

世界に較べて日本人は「変化」が嫌いです


それにより守られている文化もあるのでこれはもうバランスをとるしかないのですが、例えばこんなルール

 

「銭湯・温泉でのタトゥー禁止」


これは最近やっと注目されるようになりましたね
そもそもこのルールはなんのためにあるかと言うと、刺青の入ったヤクザの方たちが集まって入浴すると他のお客さんが萎縮し寄り付かなくなってしまう
というものだったのですが、今では転じて刺青=悪い人になってしまいました


つまり金髪青眼の明らかに旅行客の外国人がタトゥーを入れていたとしても仕組み上なにも問題はない訳です

 

「いや、しかし、刺青はダメというルールだからだめだ」

 

こういったルールと目的の逆転が頻繁に起きてしまうのが日本という国です

 

中学高校のブラック校則、訳の分からないのがありましたよね

なんのためにあるかわからない会社のルールありませんか?

 

ルールに従うのは大事ですし、日本人の礼儀正しさや協調性はルールあってのものですが、ちょっと行き過ぎているような気もします

もっと便利にしたり新しくしたりってそんなに難しいことですかね?

 

ドイツ人男性

「日本やドイツの多すぎるルールは可能性を極端に狭めてるよ。何も進まないしチャンスも掴めない」

 

ちなみにドイツはもう長いことフランクフルト国際空港に変わる新しい空港を建設中ですが、基準のクリアに時間がかかりすぎて設備が古くなってしまい、現在液晶やコンピュータを当初のものから最新のものに導入し直しているそうです

 

 

 

以上
海外で指摘されたり質問された日本の問題はこんな所でしょうか

 


文句と言い訳の応酬で問題の解決しない国日本


僕は世代的に最後のゆとり世代なわけで、12年間を完全にゆとりで過ごした唯一の「フルゆとり世代なんて言われます

仕事では「言われたことしかやらない。問題解決能力がない」と言われる対象です

 

が!

 

ニュースで得意げにゆとり教育の失敗について語る政治家の皆さん


「あなた方にだけは言われたくない」

 

 

日本に限らず完璧な国というのは存在しません
何ができて何ができないのかを正確に把握することは、逆らえないグローバル化の波の中で確実な追い風になると思います

 

日本はもうダメだと周りに言われるのは初めてではないはずです

 

歴史と文化のバッグボーンが超一流なのは世界も認めるところです

本当の意味で、住むなら日本が1番と言えるような国にして行きたいものです

 

同世代の皆さん、ぜひ僕らの世代で変えていきましょう

【淡水・九份】2大観光地半日旅行

 

 

台湾最後の記事となりました

 

今回向かうのは台湾の2大観光地

淡水・九份

 

どちらも台北市内からのアクセスがよく観光客にも大人気の街です
f:id:discimus:20190303014923j:image

淡水台北中央駅から地下鉄で40分

市内各地からMRTを使ってアクセス可能です

 

台湾地下鉄の切符はプラスチック製コイン
f:id:discimus:20190303232836j:image
バスや列車で使えるSuicaのようなカード「Easy card(悠遊卡)」が主流ですが、歩くことが多いので今回は使用しませんでした

 

土曜日の地下鉄「淡水駅」は大混雑
f:id:discimus:20190303015006j:image

夕日を眺めて市内へ戻りたい方は到着時に帰り分のチケットを買っておくことをオススメします


f:id:discimus:20190303015040j:image

歩くこともままならない屋台通り

イカアイスクリームが有名なようですね

 

観光客に人気なのはこちらの大通り
f:id:discimus:20190303014933j:image

駅からはスターバックスが目印になります

揚げ物に臭豆腐、お土産ととにかく台湾中の名産が集まった歩行者天国

海岸線はもう少し静かです
f:id:discimus:20190303015030j:image

西に淡水河を臨む淡水地区は台湾随一の落日を見るため観光客で賑わっています

 

マーケットはお昼から開店するお店が多いので、朝はのんびりとカフェや観光地を回り夕日に向けて淡水へ向かうのが王道コースです

 

残念ながらこの日は天気がイマイチで対岸の八里島はぼんやり
f:id:discimus:20190303015104j:image

川沿いからボートに乗って八里へ向かうクルージングもあります


f:id:discimus:20190303015115j:image

世界中で人気なのはトルコアイス

陽気なトルコのお兄さんがいつまでたってもアイスをくれないというあの演技

これもまた1つのパフォーマンスでしょう

 

ちなみに本場トルコではこのアイスおじさん見ませんでした

 

淡水区はパフォーマーの聖地
f:id:discimus:20190303015137j:image

ここ数年流行りの銅像になりきるパフォーマンスは「スタチュー」と呼ばれます

銅像だけではなく、スーツをなびかせて止まるビジネスマンや、新聞紙を開いて空中に座るおじさんまでスタイルは様々

動くパフォーマーからすると、大変さは理解しながらも「楽だな」と思ってしまいます笑

 

砂浜ではアートのパフォーマー
f:id:discimus:20190303015147j:image

音楽に合わせて筆を振るいこの日1番の人気を見せていました
f:id:discimus:20190303015159j:image

逆さまに将軍の絵を描いていたようです

音楽とアートのバスキングは専門外で違いがよくわかりません

きっと一般の方からするとジャグリングも同じように見えるのでしょう

 

ボールを投げるのか、クラブ(ボウリングのピンのようなもの)を投げるのかリングを投げるのかで難易度も練習も実は全然違うんですよ

 

そして、こういった観光地でバスキングをする場合ジャグラーは基本的に簡単な技しか披露しません

失敗がないように、そしてわかりやすいように基本の動きで魅せるので実はピエロやマジシャンはもっともっとすごいことができたり...

 

台湾は少し前まで日本人のバスカーで溢れており、1日に4万円ほど稼ぐ実力者も少なくないということで旅の資金集めにバックパッカー最初の地に選ばれることも多かったようです

 

今はストリートパフォーマンスにライセンスが必要となり、その条件に台湾での一定期間の居住が必要となったため実質不可能となりました

 

正直稼ぎたい気分もありましたが、禁止されているところでビクビクしながら演技をするのはあまり心地が良くないので観光客に徹することにしました

 

観光ビザで収入を得るというのは一応違法ですので、バスキングが奨励されていたり許可のある場所以外でするのはお勧めしません

 

旅人と言えども土地のルールを守るのは最低限のマナーです

 

と、長々書いたのは近年こういったバスキングをしてお金を稼ぎながら旅をすることがべッグパッカー(beg=物乞い)として冷たい目で見られてきているからです

 

楽しませたい気持ちはどのパフォーマーも共通なんですけどね


f:id:discimus:20190303015210j:image

さて、散歩に戻りましょう
f:id:discimus:20190303015224j:image

日の入りが近くなり海岸線に集まる観光客を他所目に駅へと戻ります

 

淡水までの道には温泉で有名な北投駅士林夜市などの観光地が集まっているので一緒に回るのもありでしょう

 

僕がやってきたのは石牌駅f:id:discimus:20190303015253j:image

おいしい餃子のお店があるということでやって来ました

そのお店はこちら阿堂鍋貼水餃
f:id:discimus:20190303015316j:image

水餃子の多い台湾でおいしい焼き餃子が買える地元の名店(水餃子もあります)

 

場所は路地に入っていて目立つ場所ではないにもかかわらず、地元民に大人気で客足の絶えないお店です
f:id:discimus:20190304011638j:image
おばちゃん達は日本語も上手

僕の落とした箸に素早く

「ほら、はし、はし!」

 

f:id:discimus:20190303015325j:image

そしてなりよりこの焼き餃子が絶品!(1つ6元)

2日ぶりの食事ということもありものの数分で平らげました

 

食べるって幸せ♪

 

さらに歩いて士林観光夜市
f:id:discimus:20190303015334j:image

ものすごい観光客の数


f:id:discimus:20190303015341j:image

こっちでも有名な日本料理たこ焼き

 

 

淡水の観光を終えて最終日九份の観光へと飛びます

 

九份へは直通バス(115元)が一般的な移動手段となりますが、電車とバスを乗り継ぐともっと安く行くことができます
f:id:discimus:20190304213507j:image

こちらは台北の鉄道駅

(むだに)広いですね

 

ローカル電車で九份の最寄り瑞芳駅までは49元(特急=自強だと76元)

f:id:discimus:20190304213522j:image

瑞芳駅も散歩向きなローカル駅ですよ

 

駅前には食べ物屋台も立っています
f:id:discimus:20190304213550j:image

台湾料理はどうしてこうといい匂いを撒き散らしてくるのか...

 

お腹空いた


f:id:discimus:20190304213602j:image

駅を背中に左へ少し進むと九份行きのバス停

山道を進んで10分程で到着します

 

f:id:discimus:20190304213618j:image

インドのコヒマを思い出す斜面の街ですが、こちらはだいぶおしゃれで建物がしっかりしています

 

屋台通りの入口で見つけたのはこちら
f:id:discimus:20190304213637j:image

マジックショップ

もちろん入ってみました

どんなものが売っているか気になりますか?

 

秘密です笑

 

詳しくは言えませんが、宴会用の笑える1発マジックから、専門的な特殊なトランプまで色々です

 

さて、メインストリートを歩きます
f:id:discimus:20190304213708j:image

国内、ヨーロッパ、日本人韓国人とさすがの人気っぷりです

 

ここ九份は非公式ではありますがジブリ作品千と千尋の神隠しの参考になったのではないかと紹介されることが多いです
f:id:discimus:20190304213716j:image

それにのっかり無数に並ぶカオナシグッズ

 

確かに雰囲気はとても似ていてジブリファンとしても納得です
f:id:discimus:20190304213751j:image

こんなの絶対湯屋のお客さん達ですよね


f:id:discimus:20190304213811j:image

提灯がいい雰囲気を醸し出す坂

 

そして見つけました!
f:id:discimus:20190304213825j:image

お父さん!お母さん!

 

しかし僕は気づきましたよ

「おばあちゃんだめ、ここにはお父さんもお母さんもいないもん」

 

はい、そんな感じで左右に伸びる屋台やお茶屋さんを眺めながら散歩
f:id:discimus:20190304213852j:image

 

そろそろ日が沈みます

体が透明になってきた気がします

 

「口を開けて、これを早く。この世界のものを食べないとそなたは消えてしまう。」

f:id:discimus:20190304213912j:image

「大丈夫、食べても豚にはならない。噛んで飲みなさい。」

ということで念願の台湾名物「魚丸湯」を頂きます

つみれの中につみれが入っていたり、椎茸が入っていたりひと皿でかなり満足な一品

 

 

「じきに夜になる!その前に早く戻れ!
…もう明かりが入った、急いで!私が時間を稼ぐ、川の向こうへ走れ!!」

f:id:discimus:20190304213924j:image

ということで、湯屋で働くことになる前に退散です(天気が悪く夕日が見えなそうだったので)

 

晴れた日には、夕日からの屋台の夜景もさぞ綺麗でしょう

 

ちょっと後半テンションが上がりすぎていましたね

反省反省...

 

 

台湾の2大観光地いかがだったでしょうか?

どちらもアクセスがとにかくいいので、時間があれば平日と休日の違いを楽しんでみたり、少し近場に足を伸ばしてみたりとアレンジしてみるのも楽しいかと思います

 

 

そして、これで観光記事は全て終了!

この旅1番奇跡はこのブログが最後まで続いたということ 

もう三日坊主とは呼ばせませんよ

 

 

飛行機に乗って日本へと帰ります

 

果たして自分はもう一度日本に馴染めるのか、なんだか不安や怖さばかりの帰国ですが、友人や家族、お世話になった方々に再会するのはとってもとっても楽しみです!

知り合いの方、知らないけどブログ読んでたよって方、ぜひぜひ声をかけてください!

 

ブログはもう少しだけまとめの記事なんかをあげながら区切りをつけようと思います

 

それではまた日本で!

台湾のウユニ塩湖と食の街【台中・新竹】

 

 

台湾の交通事情はとても良いです

広い道に秒を刻む信号機、歩行者優先で舗装も綺麗
f:id:discimus:20190303020831j:image
バイクの二段階右折がここまで徹底しているのには驚きました

 

道がいいということで長距離バスも快適

ふかふかシートで眠りに落ち、気づいた頃には台湾の西海岸にあたる台中市(約3時間)

 

宿へ向かう途中に少し寄り道をして
f:id:discimus:20190303015528j:image

孔子廟

学問の神様である孔子を祀っている静かな廟です


f:id:discimus:20190303015548j:image

人は少なく、日陰で読書なんかしたらいい休日になりそうです

 

少し歩いて宝覚寺
f:id:discimus:20190303015602j:image

でっかいです

笑顔がとても優しそうです

f:id:discimus:20190303015618j:image

せっかくなのでツーショット

 

さらに南へ歩いて台中公園
f:id:discimus:20190303015646j:image

平日だからでしょうか、一応観光地のはずですがどこに行っても人がまばら

 

池を囲んだ公園で、手入れが行き届いていて爽やかな気分になります


f:id:discimus:20190303015705j:image

東日本大震災ではたくさんの援助をしてくれた台湾

お返しに日本のが送られ、ここに植えられています
f:id:discimus:20190303015721j:image

日本は友好の証として多くの国に桜の木を送っています

こんな風に憩いの場として活用されるのはお金よりもずっと素敵な贈り物ですね

 

日本もそろそろ桜の季節かなーなんて考えながらのんびり散歩

 

さて、宿で少し休んで、夕日に合わせて「台湾のウユニ塩湖」と呼ばれる一大観光地高美湿地にバスで向かいます(市内から309番)

 

f:id:discimus:20190303015920j:image

何も無い海岸線を彩る風車

去年市内からのローカルバスが開通してアクセスが一気に良くなりました


f:id:discimus:20190303015937j:image

が、バス停から湿地の中心部までは3kmあるので往復6kmと考えるとまだまだ車やツアーの方がアクセスは良さそうです

 

歩きます

f:id:discimus:20190303020003j:image

空が綺麗です

ジョギングをしている地元の人もいてこっちまで走り出したくなってきます


f:id:discimus:20190303020019j:image

だんだん日が沈んできました


f:id:discimus:20190303020036j:image

湿地中央へと続く桟橋


f:id:discimus:20190303020052j:image

日本人中国人韓国人の観光客が沢山

台湾に来てからはよく日本語を耳にしますが、ここまでよく聞くと同郷だからって話しかけるのもおかしな話かなと感じる不思議

 

みんな日の入りを待って桟橋に腰掛けのんびりしています


f:id:discimus:20190303020107j:image

桟橋の端までやってきました

大砲のようなカメラを持った人がたくさん

羨ましいけれどバックパッカーには重すぎるなぁ

f:id:discimus:20190303020119j:image

今日は少し風があるので鏡面にはなりませんでしたが、それでも十分に美しい夕陽


f:id:discimus:20190303020156j:image

路線バスで市内と行き来する場合、この時期は終バスが18時半なので、夕日を待つとしたらかなり急がないと厳しいかも知れません

 

 

台北への帰り道はローカル電車で途中の新竹駅にも寄りながらのんびり帰ろうと思います

f:id:discimus:20190303020216j:image

台中鉄道駅

朝露を飲むトンボのオブジェとモダンな建築

 

台湾の交通機関はとてもわかりやすい上に綺麗で整っている印象です

f:id:discimus:20190303020235j:image

表記も日本とほとんど同じなので目的地の漢字さえ見つけられれば迷うことは無いでしょう

 

やってきたのは友人にオススメされた食の街新竹

f:id:discimus:20190303020307j:image

日本統治時代に建てられた新竹駅は東京駅の姉妹駅

佇まいも似ているということで日本人なら見ておきたい場所

 

新竹は大きな街ではないので観光地は全て歩いて回ることができます

f:id:discimus:20190303020323j:image

新竹の玄関とも言われる「竹塹城迎曦門」

残っているのは東門であるこのひとつのみ

夜にはライトアップされるそうで、街のシンボル的存在

 

 

楽しみにしていたのはこちら

f:id:discimus:20190303020351j:image

新竹映像博物館

昔ながらの映写機や蓄音機、そして劇場であった頃の歴史展示に、古い映画も見れると言われ、そんなノスタルジックな場所行くしかない!とやってきたものの...

 

f:id:discimus:20190303020405j:image

5月まで改装工事中...

 

まぁ仕方ない

そういうこともある

 

 

こちらが観光スポットとしてのメイン

新竹城隍廟

f:id:discimus:20190303020433j:image

の周りの屋台

 

海神様を祀る廟なんですが、その周りにたつ数多くの食べ物屋台が有名
f:id:discimus:20190303020447j:image

 

お昼の時間ということで大賑わいf:id:discimus:20190303020528j:image

外まで人はビッシリ

 

美味しい匂いに誘われて少しだけ食べ歩き


f:id:discimus:20190303020544j:image

噂の臭豆腐 

想像を絶する匂いではありませんでしたが、やっぱりこう酸っぱい匂いが市場全体に広がってました

 

味はキュッとしまった揚げ豆腐

 

うん、豆腐だ

 

名前負け?いやでも臭くて味も悪かったら売られているわけがないか

 

 

本命はこちら

新竹ビーフ

f:id:discimus:20190303020509j:image

お米ヌードルはアジアでさんざん食べてきましたが、ビーフはなんだか春雨や焼きそばのようでまた違うソースの美味しさがありました

 

食べるだけではなく、本来のお参りも忘れずに
f:id:discimus:20190303020611j:image

地元の方が沢山線香をあげていてローカル感満載


ただここに祀られている神様たちやけに顔が怖いんです

f:id:discimus:20190303020648j:image

そのうちの一体

どう見ても人を美味しそうに食べている姿しか想像出来ない...

 

 

さて、以上で台中新竹観光終了

台中はおしゃれ

新竹はローカル 

そんな感じでした

 

こんな風に淡々と観光するのはヨーロッパ以来かもしれないですね

 

 

台湾では日本食が大人気

f:id:discimus:20190303020726j:image

寿司に牛丼、ラーメンにしゃぶしゃぶ

値段も日本とほとんど変わらず日本人にとっては1番住みやすい国かもしれません

台北観光と日帰りローカル旅【西門地区→宜蘭→象山】

 

 

いよいよ最後の国台湾にやって来ました

 

今回も少し長めの記事となるので電車で立ち読みの方は乗り遅れ、降り逃しのないように

 

 

旅に出る前から、最後に寄れれば台湾に行ってみたい

そう思っていたのは、台湾帰りの人からは良い話しか聞かないから

狭い国土に大都会と田舎、海と山を持ち、日本人旅行客に愛される国

 

 

...問題はお金が無いこと

 

思っていたより台湾の物価と宿が高く(日本よりやや安い程度)迂闊に1週間も時間をとったのは早計だったと気づくのは飛行機が到着してからのお話

 

 

なんだここは、未来世界

f:id:discimus:20190303011949j:image

日中韓に共通する都会のイメージ

"'It's neat.''(訳:小綺麗な、よく整理された)

 

龍山寺
f:id:discimus:20190303012011j:image

縁結びの神様が祀られている若者に人気のお寺

もちろん僕には無関係ですが宿から近かったのでなんとなく
f:id:discimus:20190303012027j:image

ちょうど春節(中国で祝われる旧正月)も終わりということで、豪華な飾りは片付けムード

 

ずっと気になっていた「中国語って日本人には読めるのか?」問題

 

読めます

 

特に文量が多ければ多いほど簡単なメッセージなどは推測できることが多いです

 

が、台湾に限っては中国語ができる必要はありません

日本語があります

f:id:discimus:20190303012129j:image

むしろATMに日本語があることを知らなかった

「現金自動預払機」って言うんだ

日本語って難しい

 

川沿いに歩いてきたのは迪化街

f:id:discimus:20190303012258j:image
台湾で最も由緒正しい問屋街と呼ばれているらしく、漢方や伝統菓子などが並んでいます
f:id:discimus:20190303012146j:image

歩いている年齢層は年配の方が多い印象でした

日本人ツアーの説明を盗み聞きした限りでは、どうやら台北の伝統的なお土産は「からすみ」らしいですよ

台湾土産にからすみをお求めの方はぜひ迪化街へ

 

僕のお気に入りは台北地下街
f:id:discimus:20190303012218j:image

地下マーケットはあっても海外にはなかなか日本や台湾並みの「都心を自由に移動できる地下街」はありませんでした

ましてやファッションブランドやレストランが地下に軒を連ねているなんて信じられません


f:id:discimus:20190303012235j:image

日本の物産館を眺め故郷の北海道、未知の九州文化にさえ懐かしさを覚えます

 

 

空が晴れてきたので台北市民憩いの場

中正紀念堂
f:id:discimus:20190303012330j:image

まぁとにかくでかいです
f:id:discimus:20190303012345j:image

巨大な敷地に建物は4つのみ
f:id:discimus:20190303012357j:image

中正は台湾の祖蒋介石の本名です

両脇の体育館ホールはコンサートやダンスホールとして利用され週末には広場に並んだマーケットと共にエンターテイメントの場にも

 

続いて台湾の原宿

西門街
f:id:discimus:20190303012426j:image

若者文化の中心であり、日本や韓国料理、アイドル、ゲームセンターとカラフルでポップなお店が並んでいます
f:id:discimus:20190303012443j:image

日が沈んでも若者の街は賑やかです

 

歩行者天国の十字路にはハープを奏でる台湾女性
f:id:discimus:20190303012556j:image

曲は魔女の宅急便より''めぐる季節''

タイトルではピンと来ないかもしれませんが、メロディを聞けば皆さんもきっと「あ、魔女の宅急便だ!」となるでしょう

 

ジブリ作品にはこの「めぐる季節」や「いのちの名前」by千と千尋の神隠し のような実は歌詞のついているBGMもあるんですよ

f:id:discimus:20190303235537j:image

あ、キキも同じことやってる笑

 

 

台湾は日本文化が大人気

加えて日本人観光客が多いこともあり音楽系バスカーは日本の曲もかなりレパートリーが多いようです

 

 

早朝4時に空港に到着したので時間はたっぷり、まだまだ歩きます
f:id:discimus:20190303012616j:image

寧夏路夜市

台北の夜市は数あれどグルメを楽しむならここで決まり

ビールを片手にいかの姿焼きを齧りながら溢れる屋台を冷やかして

 

あーあ、そんなふうに観光したかったなぁ

移動費と宿泊費を差し引いて僕が使える金額は1週間で400元(1500円)

1日200円の食費は観光夜市では雀の涙にもなりません


f:id:discimus:20190303012638j:image

人気屋台には行列ができることも

 

ここから15分ほど北に歩くと

饒河街観光夜市

f:id:discimus:20190303012653j:image

こちらは焼き物一品料理というよりは少し食事向けの夜市

さらにローカルな麺類や海鮮類をテーブルに座ってのんびり楽しむことが出来る小さなストリートです

 

極限の空腹と香ばしい炭焼きの誘惑に耐えバスで宿へと帰ります
f:id:discimus:20190303012712j:image

 

 

続けて台北から日帰りできるローカルな観光地宜蘭県への旅

 

宜蘭は電車、バス共に交通の便がよく、台湾の中心地武陵農場台東へのアクセスも良い北東部の街です


f:id:discimus:20190303012926j:image
長距離バスで行く場合は中心地から少し離れた市政府駅のバスターミナル(青ピン)から乗ることになります(40分~1時間105元)

 

台湾に留学していた友人からオススメされた宜蘭

当初は桜の有名な武陵農場への寄り道として計画していましたが、予算不足のためこちらをメインに変更

 

夜市はまさに準備中
f:id:discimus:20190303013214j:image

ぼちぼちとお店が開き始め焼き物の匂いが漂ってきます

 

宜蘭は台湾の有名な絵本作家Jimmy(幾米)の出身地として人気の観光地
f:id:discimus:20190303013239j:image

公園には彼の作品から飛び出てきた空飛ぶ列車が浮かんでいます

 

駅周りには公園や広場があり、どこも子連れの家族や若いカップルで賑わっていました
f:id:discimus:20190303013423j:image

園内のマーケットには手作りアクセサリーやオシャレな軽食の屋台

 

軽快な音楽とともにジャグリングを披露するパフォーマーチームを発見
f:id:discimus:20190303013440j:image

いや、待ってレベルが高い!

 

写真のお椀をふたつ繋げたようなコマは、日本では中国ゴマ、広くはディアボロと呼ばれるジャグリングの1種

一応大学でパフォーマンスサークルに入っている僕は、教養として回すくらいは練習したものですが、4つをここまで自在に操るのは離れ業

彼より小さな子供たちも日本人ジャグラー顔負けの技を披露してみせ、空いた口が塞がりませんでした

 

そして、さすが本家と僅かばかりの今日の食費を投げ込むのでした

 

この公園の他にも宜蘭の駅周りは絵本の世界に入りこんだかのようなオブジェがてんこ盛り

f:id:discimus:20190303013534j:image

彼の作品は読んだことがないのですが、世界中で愛されているということは伝わりました


f:id:discimus:20190303013557j:image

駅もかわいらしい

 

果てはセブンイレブンの壁までかわいらしいイラスト
f:id:discimus:20190303013613j:image

 

 

帰ってきた台北では、バスターミナルから近かったこともあり、観光スポットのひとつ、台北を見下ろす象山にも登ってきました
f:id:discimus:20190303013732j:image

この程度の階段恐るるに足らず 

もっと整備が雑で荒い山道もこの旅では何度も登ってきました


f:id:discimus:20190303013747j:image

あ、でもちょっときついかも...

 

巨岩に登って撮影するためだけの長い列
f:id:discimus:20190303013759j:image

スルー

 

さて、20分ほどで頂上
f:id:discimus:20190303013812j:image

天気はイマイチですが緑多く空気は澄んでいて健康的な気分
f:id:discimus:20190303013850j:image

象山からの夜景

雲に隠れているのは台湾のシンボル101


f:id:discimus:20190303013835j:image

霧が晴れて夜がもう少し夜も深くなれば、間違いなく写真映えのする景色でしょう
f:id:discimus:20190303013910j:image

階段は少し急で足元が暗いので、夜景撮影の帰り道には懐中電灯があると便利かもしれません

 

こんなところで台北宜蘭観光を終えようと思います

長文に付き合っていただきありがとうございます

 

日本まで後少し

f:id:discimus:20190303013925j:image

もう飢え死ぬことはないのでいくら食事を削ろうが不安もなく

旅に出たくなる映画や本のおすすめ

 

 

旅も終わりかけということで、少し感傷に浸りながら自分の旅のきっかけになった作品を少し紹介しようと思います

 

僕の旅のスタイルはこれらの作品に多大に影響されているので、そんな関わりにも触れていこうと思います

 


キノの旅

"世界は美しくなんかない。そしてそれ故に美しい''

複雑な経緯で故郷を失った主人公キノがモトラド(しゃべるバイク)に乗って様々な国を回る冒険物語

それぞれの国でキノは自分たちの正義を信じる国民たちに出会い、時に歓迎され、時に命を狙われ...

悲しみや絶望に直面し、それでもキノは旅を続る


国といっても実在のものではなく架空の国を一国ずつショートストーリーにした短編集のような内容です

 

小学6年生で母に勧められた1冊

今読み返してみると風刺の強い話も多いですが、当時の僕にそんなことは関係なく
「嘘つき達の国」
「人の痛みが分かる国」
「人を殺すことができる国」

と、独特の文化や法律を持った人々が暮らす国々に憧れを感じては、その皮肉な結末に現実を見るのでした

感情移入のなく淡々とした文章構成は読みやすくも旅人の本質を表しているのかなと思います

 

主人公のただ1つの旅のルール「同じ国に滞在するのは3日まで」という部分は、今回の僕の旅がとても早足なことの理由でしょう
歴史の詰まったひとつの文化を理解するのに充分な期間などない
だからこそ旅人は必要以上にその国に干渉すべきでないと僕は思っています

 


深夜特急

深夜特急1?香港・マカオ? (新潮文庫)

深夜特急1?香港・マカオ? (新潮文庫)

 

インドのデリーからイギリスのロンドンまで、乗合いバスで行く――。ある日そう思い立った26歳の〈私〉は、仕事をすべて投げ出して旅に出た。途中立ち寄った香港では、街の熱気に酔い痴れて、思わぬ長居をしてしまう。マカオでは「大小(タイスウ)」というサイコロ賭博に魅せられ、あわや……。一年以上にわたるユーラシア放浪が、いま始まった。いざ、遠路2万キロ彼方のロンドンへ!

 

言わずと知れたバックパッカーのバイブルですね
東南アジアの安宿では本棚に並んでいることがよくあります
月並みとはいえ良いものは良いんです!


1~6巻まであり父は三兄弟に2冊ずつ渡してくれたのですが、前後が気になり大学に入ってから古本屋を回りました


ユーラシア大陸を路線バスで横断するという無茶苦茶な旅を70年代にやり切ったというのだから驚きです


旅を通した経験は人間味に溢れ、全てにおいて自由
これほどローカルな旅をすることは今の時代かなり難しいですが、手探りで誰の目も 気にすることも無く旅する姿は憧れです


僕も旅をしていて「絶対にはずせない観光スポット!」とか言われると、この本を思い出して「うん、やめよう」となることが多々ありました

図らずも今回の旅はユーラシア大陸を反対から陸路横断することになったのは間違いなく影響されていると思います

 

 

ガリバー旅行記

ガリヴァー旅行記 (岩波文庫)

ガリヴァー旅行記 (岩波文庫)

 

小人たちの国、巨人たちの国、空飛ぶ島の国、馬たちの国…イギリスに妻子を残し、懲りずに旅を続けたガリバー。彼が出会ったおとぎの国々を、誰もが一度は夢見たことがあるだろう。子供の心と想像力で、スウィフトが描いたこの奇想天外、ユーモアあふれる冒険譚は、けれどとびきり鋭く辛辣に、人間と現実社会をみつめている。読むたび発見を新たにする、冒険旅行小説の名著

 

旅を動機付ける書籍として挙がることは少ないであろう古典から

 

ガリバー旅行記というとおそらく多くの人は小人たちに縛られたガリバーの姿を想像するでしょう

実はそのシーンは本が始まって数ページの出来事

その後もガリバーは多くの国を旅します

ジブリ作品天空の城ラピュタはこの本から着想を得ていて、実際にガリバーもラピュータ(磁石で浮遊する賢者たちの国)を旅します

 

著者はさぞ人間嫌いだっただろうと伺わせる程に人間社会への皮肉と批判に溢れ、後半ではほとんど憎悪に近いスウィフトの社会風刺が詰まっています

 

トマス・モア、スウィフト、ディケンズ、H.Gウェルズと僕のイメージではイギリス人は皮肉と風刺が大好きな国民です

ただこれらの文学はまさに人間愛ゆえの風刺というのが大事なところ

 

旅をすると故郷をより好きになると言います

僕の場合も全てのことにおいて日本と較べ、日本のたくさんの素晴らしさに気付かされました

そして反面、自分の国に何が足りないのかも考えさせられます

 

そして多くの場合そんな世界かぶれの批判は流されますが、文学という形で社会に反映させたのがスウィフト

 

しかし、彼の文章を見るに、どれだけ愛していてもやはり旅人は祖国を捨てることになるのではないかと思わされる作品でした

 

 

以上!

今回紹介した書籍はどれをとっても、特別難しい本ではなく、旅以外にもテーマも持った作品なので、幅広い方に読み物として楽しんで貰えたらと思います

 

 

 

続けて旅をテーマにした映画からも3作品

 

「LIFE!」(原題WalterMitty)

「LIFE」の写真管理部で働く臆病で不器用な男が、人生を変える波乱万丈の旅に出る姿を描く。LIFE誌の写真管理者として毎日地下鉄に乗って通勤し、変化のない日々を過ごすウォルター・ミティ。彼の唯一の楽しみは、むなしい現実から逃避する刺激に満ちた空想をすることだった。そんなある日、LIFE誌の最終号の表紙を飾る大切な写真がないことに気付いたウォルターは、カメラマンを探すため一大決心をして一歩を踏み出す。

 

ティーザーはこちら

 

LIFE誌は「フォト・エッセイ」と呼ばれる写真を中心として報道・言論を広めようという試みで始められたアメリカの雑誌

フォトジャーナリズムの原点ともいえる会社です

 

大学入試に失敗し、勉強をする気はなく、レンタルビデオ屋さんに通い一日に5本の映画を見る毎日
そんな時ティーザーを見て映画館まで足を運んだのがこの作品
映像の美しさ、音楽のセンスの良さ、そんな映画的な素晴らしさが霞むほどにとにかく走りたい!という感情にかられたのを覚えています
実際、その数ヶ月後僕の初めての旅となる「本州野宿でヒッチハイク旅」をすることになりました


LIFE社の社訓

"To see the world,
Things dangerous to come to,

To see behind walls,

To draw closer,

To find each other and to feel,

That is the purpose of life''

「世界を見よう

危険でも立ち向かおう

壁の裏側を覗こう

もっと近づこう

お互いを知ろう

そして感じよう

それが人生の目的だから」


この言葉は今でも旅のノートに書き残してあります

 


イントゥ・ザ・ワイルド

イントゥ・ザ・ワイルド [DVD]

イントゥ・ザ・ワイルド [DVD]

 

大学を優秀な成績で卒業したクリスは車や財布を捨て、自由を手に入れるための放浪の旅に出る。労働とヒッチハイクを繰り返し、アメリカからアラスカへと北上。アラスカ山脈の人気のない荒野へと分け入り、捨てられたバスの車体を拠点にそこでの生活をはじめる。

 

ティーザーはこちら

 

旅行でもなく、ヒッピーでもなく


大学時代、お金はないけど自分の限界に挑戦したいと思い11日間の断食をすることになった原点

 

カメラを長回ししたロードムービーとして有名なこの作品
監督が僕の好きなショーン・ペン、キャストにクリステン・スチュワートが出ているということで内容は全く知らずに鑑賞


主人公の視点で一緒に旅をした気分になれる作品
気分爽快旅に出よう!と言う作品ではないものの、疑問を持つことの大切さを教えてくれます


この主人公の進む道に憧れた時、あぁ僕は旅行が好きなわけではなく、旅がしたいんだ。と気づきました

だから野宿やヒッチハイクしてるのかと言われれば半分イエスで半分ノーくらいです笑

いつか''leather tramp''「革靴の放浪者」と呼ばれたいものです

 


モーターサイクルダイアリーズ

1952年、ブエノスアイレス。喘息持ちながら理想に燃え好奇心溢れる23歳の医学生エルネストは陽気な友人アルベルトと南米大陸探検の旅に出た。アルゼンチンからパタゴニアへ、そしてアンデス山脈を越えてチリの海岸線に沿って進み、最終的に南米大陸の北端ベネズエラのカラカスを目指す。おんぼろバイク“ポデローサ号”を移動手段に、わずかな所持金と貧弱な装備だけの彼らにとって、それはあまりにも無鉄砲な計画。当然のように彼らの行く手には様々な困難が待ち受けていたが…。

 

ティーザーはこちら

(日本語版見つかりませんでした)

 

キューバ革命の英雄チェ・ゲバラの若き日を描いた作品
大学でスペイン語圏の文化について学んでいた時に教授からのおすすめということで視聴

 

普通「旅」と聞くとなんだか楽しげで自由なイメージがありますが、この作品の主人公医学生エルネスト・ゲバラは、旅を続けるほどに現実の世界を見て苦悩し、縛られていきます
彼はこの旅を通じて後の革命家となる自分の道を見つけるのです

 

終着地点、目的を見つけるということは旅人が願う夢のひとつであり、同時に旅が終わることを意味します

 

自由な旅もいいけれど、いつかは真剣に世界に向き合ってみたい
そんなことを考えさせてくれた映画です
おかげでどの国でも僕の旅には政治・宗教・悲惨な歴史がついてまわります
辛いものから目を背けるくらいなら家にいた方がましなんです

 

 


観たことや読んだことのある作品はあったでしょうか?

旅の軌跡は十人十色
そんな全く違った視点での旅物語を聞くのは楽しいものです

 

あなたはどんな旅に憧れますか?

 

今回紹介した中で、もし気になった作品があれば是非チェックしてみてください!

 


最後に旅に出る勇気があと一歩足りない方のために、あなたの背中を押す偉人たちの名言を紹介します

 

 


「世界とは1冊の本である。旅をしない人々は、本を最初の1ページしか読んでいないのと同じだ」

 

ローマ帝国において、初期キリスト教を支えた高名な神父の一人アウグスティヌスの言葉です
彼の時代の世界は今ほど大きくなかったでしょう
旅をすることも今以上に難しかったでしょう
そんな昔でさえ、自分の見た事のない世界へ飛び出すことが大事だというのです


あるいは、その本は読み切ることが不可能な大長編なのかもしれません
それでも僕は死ぬまでに1ページでも多くのページをめくろうと思います


今あなたは何ページ目ですか?

 


「どんなに洗練された大人の中にも、外に出たくてしょうがない小さな子供がいるのだ」


世界中の子供たちに夢を与えたウォルト・ディズニーの言葉です

この言葉が当てはまる方は多いんじゃないでしょうか


旅をするには時間がないし、お金も必要だし、言葉はどうしよう、危ないイメージが...なんて考えてる大人な自分の隣に、それでも行ってみたいんだ!と叫ぶ目を輝かせた少年少女はいませんか?
どちらがあなたですか?たまにはそんな声に耳を傾けてあげるのはどうですか?

 

 

「20年後、あなたはやってきたことよりもやらなかったことに後悔するだろう
ならば、安全な港からもやい綱を解き放て!貿易風を帆に捉えよ!
探検し、夢を見、発見せよ!」

 

トム・ソーヤーの冒険の著者マーク・トウェインの言葉です
旅に出るとして、それが正しい選択かは誰にもわかりません
旅が安全かどうかももちろんわかりません

しかし、いつかこの岐路を思い出した時に、後悔しないと誓えますか?

誰かが教えてくれる安全な道は本当にあなたの夢ですか?
果ての見えない広い海は、きっと港にはなかった沢山の夢と発見を与えてくれるはずです

 

 

どの言葉も「旅」「挑戦」と解釈してもぐっと来る言葉です

世界を渡り歩くだけが旅ではありません

日常の中に発見挑戦を見いだせればそれは立派な人生の旅となるのではないでしょうか