Out of This World

休学して旅に出る大学生の備忘録

世界最大の奇祭KUNBH MELA【アラハバード】

 

 

お金が無い!

 

いや一応最低限あるんですが、インドのATMの故障率の高さと、両替所の少なさのせいでルピーが入手できずとりあえずアラハバードへの列車に乗り込みます

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ん?とりあえず?

 

この列車20時間

 

リシケシュでは断食をしていたのであともう一日何も食べれない!!

 

食事はともかく日中日差しが強く水なしはかなりきついです

 

各駅で現れるチャイ売りをヨダレを垂らしながらスルー

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インドも列車内の汚さは世界一

深夜僕の目の前で落花生を貪り出すおじさんは食べた端からゴミを落としていきます

 

え?嫌がらせ?

 

おじさんに限らず、綺麗なお姉さんもゴミをぽいぽい床に捨てていきます

果てしなくインド

 

一応スリーパー席を購入したんですが、何故か僕の席(2席連結の2人用)には他に3人家族

 

それもかなり巨体の御両親と娘さん

いや、もちろん床に座らせる訳にも行かないからいいんですけど、みんな当たり前のように「ほら、詰めて詰めて」って感じなのがまだまだ自分が日本人だと実感させられます

 

もちろん寝られるはずもなく、二人席の5分の1くらいに体育座りで仮眠

 

アラハバードに到着

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すごい人です

 

さて、アラハバードにやってきた理由はただ一つ

世界最大のお祭りKUNBH MELAに参加するためです

このお祭りはヒンドゥー教最大の集会で2018年には1億人以上が集まりました

 

1億人ですよ!

日本の赤ちゃんから老人まで全部が1つの街に集まる訳ですからそれはもうものすごいわけで

 

ガンジス川沿いの4都市が持ち回りで担当するため、このアラハバードで開催されるのは実に12年ぶり

 

列車が満員以上だったのももちろんKUNBH MELAの影響です

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僕は開催前にアラハバード入りしたのでまだ人は少ないですが、写真に見える杭は、集まった人達の行列用です

 

もう想像しただけで脳内のカウンターがキャパシティを超えていますf:id:discimus:20190116023205j:image

後ろゲート前の人だかり見えますか?

もう一度言います

 

開催前です


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早くもガンジス川で沐浴中のヒンディー

 

この時期日中はガンジス川が干上がります

この長い長い橋も本来はガンジス川を渡るためのもの

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お腹がすいて力が出ない

あまりの暑さと人混みに今にも倒れそうです

 

実は今回、駅でたまたま出会ったインド人のシンさんと一緒です
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日本の自由が丘で働いていたシンさんは日本語がとっても上手

シンさんの紹介でお祭りの内部に侵入することが出来ました!

 

お祭りの期間1ヶ月半は住み込みの方も多いので、干上がったガンジス川内に数千のテントとトイレ、市場が並びます

 

本来観光客はその通りだけしか見ることが出来ないんですが、今回特別に居住区に入らせていただきました

 

とにもかくにもまずは食事

2日間何も食べてない上、お金が一銭もありません

 

路上パフォーマンスの場所でも探そうと思っていたら食事は無料で食べられるとのこと

 

ぜひぜひぜひいただきます!!!!
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やってきたのは居住区の食堂

一度に500人程が入れる巨大テントに座って配給を待ちます

 

ちなみにこの写真は僕の泊まっていた居住区のもので、一般客は入れません

 

何がすごいって居住区はエリア内に数十あるので、どこもこの規模という訳です

500人が2,3回転の大食堂×居住区の数×1日3食...

インド人口の果てしなさに卒倒しそうになります

 

国民行事ということで軍隊警察ボランティアと働き手もものすごい数

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ボランティアの方がお皿、コップ、食事と順番に配ってくれます
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お皿は葉っぱをプレスしたエコ商品

これ日本で売れると思いませんか?


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このいつものインド料理がどれだけ美味しかったことか

図々しくもお代わりしまくり、水もがぶがぶ飲みます

 

もちろんお腹を壊します

 

居住区の中央には祭壇と修行者達の集会所
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それぞれ普段はインド各地に散って暮らしているため、数年ぶりの出会いも珍しくありません

 

抱き合い語り合い近況を報告しているようです

 

居住区にはサドゥもしくはマハラジと呼ばれる修行者たちの紹介によって入ることができるので、その友人の一般人も多くいます

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そんな一般人のためにタバコやらジュースの売っている雑貨屋が隠れるようにたっています

 

それぞれの居住区の入口はこんな感じです
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ハリボテの城門ですが、半年前から設営準備が始まります
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なんだかディズニーランドのよう
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巨大な集会所のテントも

中ではヒンディー達が踊り歌っています
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何度もしつこいですがこの通りはほんの1部です

全部合わせるとこのエリアだけでヨーロッパの首都並みのサイズです
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サドゥの館

外ではサドゥマハラジが座り、一日中チャイを飲んだり煙を吸ったりおしゃべりしています

 

お祭り参加者はそこにお土産(お金やタバコ、フルーツやチャイの材料など)を持ってお邪魔し、時間を共有することで祝福を受けます
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夜は冷えるので焚き火が幸せ

 

市場には屋台やタバコ屋フルーツなど、所狭しと並んでいてTHEお祭り

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日本人は珍しいので話しかけられます

 

開催はこの日の昼12時なんですが、開催初日のメインイベントは早朝の沐浴であるため夜は早くにテントに戻ります
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同じテントの仲間たち

みんなリシケシュの近くハリドワール出身の北部人です

 

そして朝4時起床

 

外からは既に大歓声が聞こえてきます

有力なサドゥ達が神輿に乗ってガンジス川へとパレード

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その数数百

各神輿の前後には信者達が続き、見た目はディズニーランドのエレクトリカルパレード
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太鼓に笛

通りを埋め尽くす観衆に送られのんびりと神輿は進みます

僕も適当な所に混ざります


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橋を渡って対岸へ

覚えてますか?この橋昨日のこれですf:id:discimus:20190116023316j:image

水が満ちてこれぞガンジス川という雰囲気

不老長寿の雫が落ちたと言われるこの三角州で沐浴し、穢れを落とし聖なる力を身に宿すのです

 

ここまで来る途中、木の杭で作った柵がありました

あれが埋まるほどの人の波
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外部からの観衆です

自衛隊の警備でこの時間は一般客は外から見ることしかできません

こっそり紛れ込んだ外国人みたいで肩身が狭いです

 

行進するサドゥ達

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体に塗りたくっているのはf:id:discimus:20190116030554j:image

その迫力や凄まじいですが、実は後ろの方で凍えているおじいちゃんサドゥもいます

そりゃそうですよね。ジャケットきている僕が震えるくらいです

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若いサドゥにはそんなのは関係ありません

軍隊の如く雄叫びを上げてガンジス川へと猛進します


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沐浴風景

みんなパンツで入ります

女性はサリーを着たまま入る人もいます

 

もちろん僕も入ります

 

 

冷たい!!!!

フィンランドの海より冷たい!!

そしてあがっても寒い!!

 

なにか感じる余裕もありませんでした

とにかく寒いです

ガンジス川に入るなら日中がいいですよ皆さん

 

日の出
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人生が変わると言われるガンジス川

僕の人生がこれで変わるかは分かりませんが、少なくとも体調は変わりました

 

 

 

これから向かうねぼすけサドゥさんもいます(多分違う)
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ちなみにこのパレードは開催初日のみで、あとは普通に歩いていくそうです


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再びサドゥのテントを周りチャイを飲んだり煙をふかしたり


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意外とみんなサービス精神旺盛です

「写真撮るか?」と言ってくれたり、寄付されたお菓子をお土産にくれたり

 

帰り道は前日よりもさらに混んでいました
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小さなパフォーマー

 

アラハバード市内もお祭りムードなので、至る所で無料の食事提供やっていました

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通り道5件全部食べていく貧乏性

 

予想以上に楽しめたKUNBH MELA

一言で表すならやっぱり「人」です

あれだけの人混みを見るのは恐らく人生最初で最後でしょう

ガンディー塩の行進を見たイギリス役人の顔が想像できます

もちろんサドゥ達やガンジス川も印象的でした

でかいもの見たさに飛び込んできて良かったです

 

シンさんにはお世話になりっぱなしでした

ありがとうございます!

 

さらに人が増えて動けなくなる前に、ヴァラナシからジャムシェドプルへ移動します