Out of This World

休学して旅に出る大学生の備忘録

パキスタン観光【ラホール→イスラマバード】

 

パキスタンでは観光客に全く会いません

 

フランスを初めヨーロッパ各国はパキスタンビザの発行を認めていないため来たくても来れないそうです

 

日本人は格安でビザ取得可能ですが、優先度の高い国かと言われると日本人には微妙なところですよね

 

探求心で言えばアメリカ・ドイツバックパッカーが世界的にも一番冒険好きのイメージですが、アメリパキスタンと仲が宜しくないので自然とドイツ人ばかりになっているようです

 

誰と話していても、Germany! ベルリン!働き者で頭がいい!俺の甥っ子が、俺の家族が、ドイツに住んでいるんだ!と、嘘か誠か大ウケです

 

日本はと言うと、Japan! ...Nice country!

ようは全く知られていません

第一印象は大事なのでいいイメージを残せるよう頑張ります

 

 
パキスタン(Pakistan)🇵🇰

人口:207,770,000人

面積:796,000k㎡

首都:イスラマバード

言語:ウルドゥー語

通貨:ルピー(PKR)=0.8円

物価:★★

 

砂まみれの列車に24時間揺られ、到着したのはパキスタンの中心都市ラホール

 

パキスタンは観光向けの設備(主に宿)が乏しいのでカウチサーフィン(民泊)を使って、会計士のShahidの家に泊まります
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豪華です

召使いの方がいるので、朝昼晩用意してもらえる上ホットシャワーと至れり尽くせり

 

 

ラホールは地元民の間で食の都と言われており、ストリートフードが安い!美味い!多い!です

※油と水に気をつけましょう。レストランの水は黄色いので多分外国人はアウトです

まぁインドでなれた旅人や、体に耐性をつけておきたい旅人は飲んでも死なないので安心して飲みましょう

腹痛で2日寝込みました

 

 

ラホールは観光地が中央に集まっています
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思いのほか暖かかったのでアイス

ラホールがおそらくパキスタンで最も暖かいです

 

バードシャーヒーモスク
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ラホール最大のモスクで平日でも地元民で溢れています
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今回は偶然ウェディングが行われており、コーランの朗読を聞くことが出来ました

 

ドイツ人のフィリップと国境から旅をしています

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金髪のフィリップが目立つのかパキスタン人が絶えず話しかけてきます

最後には必ず写真を撮ってくれ。と

 

隣に有名なSheesh Mahalがあります

金額

大人30ルピー

子供15ルピー

外国人500ルピー

 

相談するまでもなく2人で

「さて、次行こうか」

 

外国人限定の価格設定は旅をしていると嫌という程見ますが、その差があまりに激しい

冷静に考えればたかが400円ですが、バックパッカーからすると、なし

 

壁を越えてやってきたのはWalled city

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いわゆるバックパッカーの愛するカオス(混沌)です

 

鶏達が丸裸にされチキンと化すまな板の下に、その順番を待ち泣き叫ぶ現ニワトリ

 

泥水で洗った皿に盛られる怪しき内蔵

 

 雑貨店、自動車パーツ店

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危ない訳では無いです

ただただローカル

 

ここはバザールであり居住区なので、子供たちも物珍しげに英語で話しかけてきます
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少し開けた通りでおじちゃん達にチャイを奢ってもらいました

 

Shahidとの家庭ディナー
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月末の決算で忙しい中ホストしてくれたことに感謝です

 

翌日はラホール近郊を散歩
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歩道橋からの景色

この写真なら日本と変わらないと思いませんか?

 

当たり前ですが、多くの国は都市と旧市街があります

東京を見るか京都を見るか、北海道をみるか沖縄を見るか

それぞれ全く違う景色が見られるのは万国共通です
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ヨーロピアなカフェ

パキスタンはインドやイランに比べて貧困ではありますが、汚い国ではありません

街には普通のカフェや富裕層がスーツを着て歩いています


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午後の一時

 

思い出してみるとギリシャぶり1ヶ月半ぶりのコーヒー

コーヒーはお腹に来るので控えていましたが、ヨーロッパ人には逆なようで、紅茶を飲みすぎるとお腹を下すそうです

 

 

午後はパキスタン人家族Adil(カウチサーフィンつながり)に招待されディナー

フィリップはクエッタから体調が悪いのでへスース(スペイン人で国境からの旅仲間)とスパイシーで濃厚なチキン料理をいただきます

 

 

長男のヨーロッパ進学の参考に呼ばれたので日本人は明らかにおまけですが、歳は僕の方が近いので頑張ります!

 

「経営の勉強は修士号ですか?博士号ですか?」

えーーと、学士は一応取るけれどその先はなんとも、、、

 

「僕も経営ITの分野でドイツに行く予定なんですがどの分野ですか?」

えーーーと、一応Human Resource Managementなんかを、、、マトリックス組織論(※1)とかね、まぁざっくりだけど

 

「じゃあFAANG(※2)なんかを研究してるんですね」

うん、、、えーーーーと、まぁそうだね、、、

イノベーションがあれで、グローバルなスタティスティクスのあれがM&A(※3)と、、、あ、CRM(※4)とかIR(※5)なんかもインポータントだよね!

 

なんて適当に流しながら、下の子たちにマジックを見せてたのが現状

 

 

※1 複合的組織構造、既存にとらわれない多元的指揮系統の実現を目指す形ながら、重複報告や指揮系統の混乱が問題

※2 F(Facebook)A(Amazon)A(Apple)N(Netflix)G(Google)現状世界の情報を牛耳る最大手国際企業の総称

※3 買収&合併

※4 Customer Relationship Management 顧客満足度の向上、再購入への広報など

※5 Invester relationship 投資家への広報活動 

 

 

専門の教授方、恥を晒しまして大変申し訳ありません

必死に思い出してこれが限度です

帰ったらちゃんと勉強します、、、

 

 

アジアの教育に対する意識の高さにはいつも驚かされます

PH.D(博士号)への努力、スタートアップビジネスへの渇望は、個人が世界の中で生き抜くための教養として捉えられていて、僕を含め多くの日本人は同じ土俵に立つことさえできないだろうと思います

 

へスースはと言うと

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ホンダのバイクで大人気

 

みんなで写真を撮って解散

 

 

ちなみに今日は大晦日

パキスタンでは新年を祝う習慣はありません

 

フィリップ起きてる?

Happy New Year!

 

「Is it now? zzZZ

 

こんな感じです

 

 

ラホールからイスラマバードの移動はバス

電車だと車以上に時間がかかる上時間が読めません
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4時間半をかけて首都イスラマバード


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相変わらず屋台料理は油っこいです

この脂は腸内の働きを弱めるので慣れていないとお腹を壊す。と、こういうことです

(インド、パキスタンでの腹痛にはフラジールという錠剤がおすすめ)

 

CSホストに連れられやってきたのはカフェ!

若者にはバーのような感覚です
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このカフェにはドラム席があり、演者が集まるとドラムナイトが始まります

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徐々に集まるドラマーたち

僕も和太鼓のリズムで参加してきました

 

ドーンドーンドーンカカカッカ

ドッドーンガドンカカカッカ

ってやつです

 

もちろんカフェにやってきた初心者もドラムを叩くので上手くなくても大丈夫!

 

叩きながら熟練のドラマーがリズムを何種類か教えてくれました

 

 

最終日は有名レストランで本格派ナン
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250円とは思えない巨大ナン

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イスラマバードは新首都のため歴史は浅く、区画は碁盤の目です

それがわかりやすくもあり、探検心を削られる要因でもあり
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F10エリア国立公園

おそらく役人が机の上で仕上げたであろう巨大過疎公園

 

「この辺りに公園あった方がバランスがいいよね」

「じゃあここ一区画公園にしよう」

 

という会話が聞こえてくるほど退廃的な公園

 

ぶらぶらと街を歩き、地元民おすすめのレストランで夕食

米が恋しく頼んだ「プレーンライス」(150円)f:id:discimus:20190104160145j:image
量がえげつない!

ゆうに3人分はある米の量

 

持ち帰り明日の電車での食料とします

 

イスラマバードはビザ申請と経由地として寄ったので特に観光らしい観光はしませんでした

北部ギルギッドは世界トップクラスの山々が美しく並ぶ最大観光地です

今回は寒さのためパスしましたがイスラマバードから20時間ほどでアクセス可能なので、是非次回はトレッキングに挑戦しようと思います

イランーパキスタン国境越え【ザーへダーンークエッタ】

 

 

さて、年越し前にイランからパキスタンへの国境を越えてきました


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レベル4の危険地帯として外務省がこの国境をオススメしていないため、ギリギリまで飛行機で飛ばすか迷いました

 

このルートを通った理由は3点あります

・イランとパキスタンを情報ではなく自分の目で判断したかった

・できる限り陸路で日本を目指したかった

・イランからパキスタンorインドへの航空券が高かった

 

この国境越えについては非難の声も多々あると思いますが、実際に通って見えたものを残しておこうと思います

 

念の為、もし同じように国境を越えようとしてこの記事にたどり着いた方がいる場合、完全に自己責任でお願いします

※外務省危険度マップでレベル4に指定されているエリアを5日間かけて移動することになります

「レベル4:退避してください。渡航は止めてください。(退避勧告)」
その国・地域に滞在している方は滞在地から,安全な国・地域へ退避してください。この状況では,当然のことながら,どのような目的であれ新たな渡航は止めてください。

 

 

結論から言うと、危険は全くと言っていいほど感じませんでした(個人的な感想)

むしろ景色や人、街はこの旅の中でも飛び抜けて素晴らしかったです

アフガニスタンの状勢が早く安定することを祈ります

 

 

1日目

シーラーズからイラン側国境の街ザーへダーンまではバスで15時間

国境越えに関してはこちらのサイトを参考にさせて頂きました

プチ社長日記

 

どうやらザーへダーンに宿泊すると、宿から連絡がいき国の警備がつくらしいです

イラン側の危険は少なく感じたので夜行バスを使って警備無しで国境へ向かいます
シーラーズザーへダーン(約650円)



朝7時にザーへダーンへ到着


タクシー運転手に国境までと頼むと
「あと3人集まったら出発するからチャイ飲んで待っててくれ」

 

待合所でチャイをもらって...ってあれ?おじちゃんもチャイ飲むの?
客集めなくていいんかい


日本人は珍しいようで、3人に囲まれて

俺の車はTOYOTAだ!
日本の写真を見せてくれ

と大人気


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携帯を半年に一回全損するうっかりものなので写真が全部クラウド上なんですよねー

 

ごめんなさいと言いながら、LINEのトークに残っていた和食を披露

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イラン人タコは食べないみたいですね
もちろん生魚も


あれ?おじちゃんそのチャイ2杯目?いつ集まるのこれ?

 

パキスタン側はLEVIES(レヴィーズ)という警備が必ずつくのでそれを考慮して朝早く来たんだけど、この調子じゃだめそう

 

ま、いっか

 

結局3時間後の10時にザーへダーンを出発し、国境に着いたのは11時

 

イラン側パキスタン側ともにすんなり

パキスタンビザは第三国取得が不可能なので、日本で事前に取得する必要があります(東京・大阪・郵送)
100円という謎の安さなので行く予定がなくても旅前に取っておいて損は無いと思います

 

とりあえず期限内に入国ができて一安心

 


ここからはLEVIESという警備と一緒にパキスタン西部の都市クエッタへと向かいます


「今日は移動は出来ないから1晩ゲストハウスに泊まってくれ」

 

うん、知ってた知ってた

 

国境からの移動は、LEVIESの移動時間に合わせることになるので、当日の国境1泊を避けたい場合イラン側で朝6時には入国審査を済ませる必要があります(時差一時間半)

 

時間もかなりアバウトなようなので狙って行くのは現実的ではありません

 

ゲストハウスでは先客ドイツからの旅人Philip(フィリップ)ウルドゥー語(パキスタン公用語)を勉強中

まさかの旅の仲間
彼は今日中に出発するため朝早く来たそうですがダメだったようです


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フィリップと宿泊所
もちろん宿は無料です

 

 

そして2時間ほど遅れてまさかまさかのもう1人旅の仲間Jesus(へスース)がスペインからホンダのバイクに乗ってやって来ましたf:id:discimus:20181229025809j:image

 

上記のブログでも、この国境は経験者向けと書かれていましたが、僕が安全に抜けれたのは仲間がいたことも大きいです

 


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食事もおいしく、宿もあるのに何が悲しいって

 

今日はクリスマス!!

 

まさか国境の詰所でクリスマスを迎えることになるとは想像も出来ませんでした

 

コーラ(ムスリムなのでお酒はありません)で乾杯。全く聖夜を感じることなく就寝

 

 

2日目

朝8時半にLEVIESと共に出発!

トラックの荷台に乗り込んでひたすら砂漠を走ります

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途中こんなチェックポイントでパスポートや写真など手続きをしてただただ走るf:id:discimus:20181229030034j:image

一点の雲もとどめぬ空

見晴らしの良い道なのも安全に感じた理由の一つです

 

ちなみにチェックポイントは軍・警察・LEVIESと3種類あるので数え切れないほどパスポートを出したり、車を乗り換えたりします

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次の車が来ない時はチャイで一服


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同乗のLEVIESは自動小銃装備

中国製のAK-47


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パキスタンデコトラ


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砂が細かくて綺麗です

遊んでても特に何も言われることは無く


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昔から憧れのトラックの荷台

 

へスースはというと
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こんな感じで後ろから追いかけてきてます

車と運転手が区間ごと変わるので、飛ばし屋の時は大変らしい

 

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線路もあります

列車は今は走っていません

砂か雪かは違えどアジアのシベリア鉄道と言った所でしょうか

 

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国境周辺からクエッタを含めこの地域はバロチスローン州と呼ばれています

バロチスローンはアフガンイランにもまたがる地域名であり、生まれや経緯によってLEVIESの中にはペルシャ語、バロチスローン語、英語を喋る人もいます

 

ウルドゥー語が出来れば困ることはありませんがまぁ挨拶、YES、NOと簡単な疑問文はどの言語でも分かるようになります。5日もあるので


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フィリップにチャドルを貰ったのでおじいちゃん達にならって巻いてみました

荷台は日差しと風が強く、砂塵も多いのであると便利です

 

一日をかけて隣町ダルバンディーンに到着

宿屋は1000ルピー(900円)と気持ち高めですが選択肢はないので3人部屋に泊まります

水周りはお世辞にも綺麗とは言えません

 

LEVIESが隣の部屋に2名宿泊します

温水とWiFiはないと言われましたが、時期によるものかもしれません
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本を読んだり、日記を書いたり、瞑想してみたり笑

この時はそれっぽいことしながらたぶんハンガリーエゲルワインを思い出してます(煩悩の塊)

 

 

三日目

LEVIESは遅れること一時間半、9時半に宿にやってきて再び僕達を荒野に放ちますf:id:discimus:20181229031536j:image

景色は相変わらずですが飽きはしません

車や道路沿いの村から住人が出てきて手を振ったりしてくれます

 

警備の1人に聞いたところ、彼の経験では半年ぶりの日本人だそうです

10年前に危険地域に指定されて以来日本からの観光客は両手で数えられるくらいしか来ていないらしいです

 

あ、ちなみに彼らの両手は30まで数えられますよ


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関節の数+1ですね
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小指側から数えます(この写真では4)


途中のチェックポイント兼昼食休憩にて
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パフォーマンスが盛況


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渾身の1枚

Leicaのデュアルレンズ搭載スマホを出発前に手に入れたので、使いこなそうと必死です

未だなくしてないのは自分でも不思議ですが


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Byフィリップ


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4色だけの世界

入れ替わりでやってくるLEVIESは個性豊か

だるそうに奥に座ってるウルドゥー語しか話せない隊員が、マジックに興味津々だったりいい人ばかり
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最後の乗り換えはレンジローバー

ここまで20台近いTOYOTAに乗り、それ以上パスポートを提示しました

 

クエッタには日の入りと共に到着することが出来ました

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ノリノリなおじいちゃん

後ろのへスースは本気で怖がってます

 

市内は21のブロックに別れており、それぞれ担当するセキュリティが異なるため交差点でバイクに乗り換えます
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お金がないから泊まらせてくれと警察署に連れて行ってもらいます

へスースはベッドで寝たいのと、バイクの置き場ということでブルームスターホテルへ

 

しかし

 

「冬場は空いている部屋がないので泊まれない

ブルームスターに泊まってくれ」

 

との回答

警察署に泊まったバックパッカーも今までにはいるそうなので期待したんですが残念

 

 

結論

予想通り!聞いていた通り!二度と泊まりたくない宿です

次に同じルートを通る方がいたら、是非ルーズホテルorセレナホテルに泊まってください

宿は他にもありますが、外国人が泊まれるホテルは警察指定のこの3つだけです 

 

値段は

セレナホテル=15000円

ルーズホテル=?(他2軒の中間)

ブルームスター=3000円

とかなり高くなってしまいますが、聞いた話では他二つの宿は値段相応の星ホテルです(お酒もあるとか)

 

その理由を感情に任せて書いていこうと思います

 

へスースに遅れて到着した僕とフィリップ

先にチェックインしたへスースと同じ部屋をとるためにへスースを呼んで欲しいと頼みます

 

「彼は既にチェックインしているから会えない

君らがお金を払ってチェックインしたら会いに行っていいよ」

 

いやいや、とりあえず相談したいから呼んでくれる?

 

「彼はDon't disturbと言っているから私たちには起こせない」

 

お金払わないと友達に会えないってどういうこと

じゃあこっちで起こすからWiFiのパスワード教えて

 

「宿泊客にしかパスワードは教えられない」

 

いらいらいらいらいらいらいらいらいら

 

じゃあ彼と同じ部屋で僕らは床で寝るから

 

「部屋は関係ない。床で寝ても1人2500ルピーだ」

 

そんな馬鹿な話あるか!と思いながらも冷静にWiFiや朝食、シャワーについて尋ねていると

 

「君らは一体何がしたいんだ!泊まりたくないなら泊まらなくていい!」

とまさかの逆ギレ

 

こんな宿泊まらん!世界中いろんな安宿に泊まってきたけど、レセプションが客に怒鳴るホテルは初めてだ!

別のホテルにいく!!

 

「別にいいよ。セキュリティなしで外には出られないけどね

ちなみに僕らが電話しないとセキュリティは来ない」

 

ぷっちーん!

フィリップは呆れて笑ってます

 

そもそも3000ルピーの宿代はパキスタンの物価から考えると恐ろしく高い

 

加えて、部屋はWifi使えず、ヒーターは8時にはガスが閉まって使えない、水、石鹸、タオル等受付で渡されるものを使うと追加請求

 

絶対明日出ていってやる!

仕方なく2人部屋に泊まります

 

 

四日目

このクエッタの街から他の都市に移動するためには、警察発行のNOCレターというものを取得する必要があります

 

ということで、8時にやってくるセキュリティを待ちます

 

待ちます

 

待ちます

 

待ちます

 

11時...

ラホールまでの電車はもう絶望的ですが、バスは毎時出ているのでとにかく早くNOCレターを受け取りたい!

 

強硬手段にでます

 

「もう勝手にいくから!遅いのはセキュリティの責任だしもし怒られたらこっちの責任にしていいよ。とりあえずパスポート返して」

 

「行かせられないしパスポートは返せない」

 

そんな権利は宿にあるはずもなく、そもそも宿にセキュリティが常駐してない時点で警備なんて無意味

 

パスポートを返却しないなら大使館に連絡を入れると詰め寄ると、焦ってセキュリティに電話をかけ、見事5分後にやってきました

 

いや、5分で来れるじゃん...

こういうところだよ。警察とのグルを疑われるのは

 

そして、荷物は宿に置いていかなければならないという謎のルール

料金が1泊ではなく24時間というネットカフェさながらの料金体系なので、なんとしても2泊分の料金をふんだくりたいのでしょう

 

 

警察署には案の定暇そうにチャイを飲んでるセキュリティが沢山

 

NOCのオフィスでは

「今日はもう11時で遅いから移動は明日になる」

 

8時に来るとか言ってたの誰だよ

もうそれでいいから1回その顔を殴らせて欲しい

 

そして待たされること2時間

 

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内心怒りの炎で焼き焦がれていますが、警察権力に逆らえば先はないので御機嫌を取ります

 

お祈りの時間を挟むのでもう1時間待機

 

 

列車のチケット両替のため街に出たいと伝え、トゥクトゥクに乗ります(運賃こちら負担)

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中央:へスース

 

警備のリーダーらしき人

「※¶×☆≫ゞブルームスター∀♂♯」

 

いやいやいやいや!違うよ!ブルームスターじゃなくてバンク!バンク!

 

必死の抗議虚しくブルームスターに連れていかれます

 

 

何故毎回こうも上手くいかないかと言うと、命令系統が統合されていなく、各チームが伝言ゲームさながら無責任なんです

 

 

ブルームスターのパーキングで言い合っていると再びレセプション男性

「おい聞け!バンクは昼休憩だ!駅は24時間だしあとでもう一度セキュリティを呼ぶからそれでいいだろ!」

(注:駅は24時間ではありません)

 

「そういって今朝は3時間待ったけど?」

 

「それは俺のせいじゃない!」

 

もう3人揃って呆れ笑い

 

「笑うな!俺はジョークを言ってるわけじゃない!」

 

なんでレセプションに怒られてるんだろう僕ら...

 

 

迎えに来てくれた新しいセキュリティは、銀行のある別地区の担当で、これが素晴らしい人達でした

警察の仕事は逮捕だけじゃなくて、夜中のパトロールや案内、つまり人を助けることが仕事なんだ。と語るアリーパキスタン人の鏡

 

彼曰くNOCやブルームスターのある中央地区担当は市内でも最悪で、宿と警察の癒着は誰でも知ってるそう

 

そのお詫びと、この10年で初めての観光客(この地区での)ということでバザールやレストランをかなり自由に案内してもらいました

 

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昔はドイツや日本からの観光客も多かった地域で、どこに行っても歓迎されます

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(左:フィリップ 右:アリー)

 

喜んで値引きしてくれるバザールの主人たち

宇宙人を見るかのように文字通り顔を覗き込んでくる子供たち

彼らにとって僕達はお金持ちの観光客ではなく、異国からやってきた旅人f:id:discimus:20181229030754j:image

コインで子供と遊んでいたら、ものの5分で人だかりが出来ました

 

 

ブルームスターで夜中休んでると 

 

Knock Knock!

 

従業員が2人タバコを吸いながら入ってきました

「外寒いからちょっと暖まらせて」

 

自分の部屋か!!

 

もうなんだか慣れてしまって言葉が出ない

 

 

五日目

クエッタ最終日

 

NOCレターを握りしめてレセプションで待ちます

驚いたのは初めてセキュリティが時刻通りに来たこと

 

列車のチケットが前日遅すぎて売り切れだったので朝早くからキャンセル待ちです

キャンセルは毎日出るらしいので、この時間なら大丈夫だろう

 

 

と、そう簡単には行かず

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またもや情報伝達不足から駅構内の派出所で待たされること1時間

 

昨日8時にチケット売り場に来るよう言われたから連れて行ってくれ!といっても

 

「なんで昨日チケットを買わなかったんだ?ちょっと待て、チケットを確認してやる

 

...

 

残念ながら満席だそうだ。キャンセルが出たら回してやる」

 

 

それは知ってるって!と、会話がちぐはぐ

 

このまま今日もブルームスターに泊まることになるんじゃないかと半べそをかきはじめたころ

 

プラットフォームを歩いていた警察が事情を聞いてこっそりチケット売り場へ連れて行ってくれました

 

状況を説明するとすぐに2席用意してくれた上、夜には席を融通して寝台まで用意してくれました

 

本当にパキスタンはほとんどがいい人なのに、大事なタイミングで権力を握っているおじちゃんが大体ポンコツ

 

 

とはいえ無事に列車に乗って自由の身となりました

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これまでと変わることなく続く砂漠
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列車は24時間をかけてラホール

途中停車駅にお店が出ていますが、もたついてると置いていかれます

汽笛もならないので毎回走り始めてからみんなで追いかけて飛び乗ります

チャロ!チャロ!(行け!行け!)


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お隣の家族と車両中の子供たちが集まってきて、折り紙をしたりマジックをしたり簡易保育所

このブース脇の通路だけすぐに人が詰まるので鉄道警察が来るわけですが、警察まで参加しちゃうので交通整理は僕の仕事


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スルタンくん

コンタクトボールが大好きで、ずっといじくってました

足に落として大泣きしても、演技を見せたら泣くのを忘れちゃう天使のような子です

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史上最年少コンタクトパフォーマー

 

 

ラホールまでの道中NOCレターは1度も求められませんでした

「Stupid letter! Nobody wants to see!」

-Philip-

 

 

窓から吹き込む砂塵で乗客を砂まみれにしながら寝台列車は進みます

新年のご挨拶

 

 

遅くなりまして申し訳ありません

 

あけましておめでとうございます

(猪のイラストを貼ったあとで、ムスリム的にアウトだと気づき削除しました)

 

新年早々油の過剰摂取により数日腹痛で寝込んでおりました

 

加えてムスリムパキスタンでは新年を祝う習慣がないため、至って普通に過ごしていた次第です

 

日本や西洋の使用するグレゴリオ暦(太陽暦)に対して、イスラム諸国ではヒジュラ暦(太陰暦)が使用されているため、厳密には今日は

 

1440年4月25日

 

だそうです

 

雪もお酒もない正月なんて想像もしていませんでした

イスラム世界に迷い込み、強制的な禁酒も2週間を過ぎ現在かなり不思議な感覚に陥っています

 

 

さて、総括!


2018年は激動の1年でした

 

故郷北海道に戻り、多くの人に支えられ旅の支度に取り掛かることの出来た半年

目標に向けて様々な形で助けていただき、ただただ感謝に堪えません

 

有難うございます
 

北海道での半年は

 



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朝早く起きてアスパラを炎天下8時間収穫し、帰宅してジンギスカン屋で700人前の肉を盛り付け続け、カウンターでカクテルを作りながらおしゃべりをし、夜はコンビニの夜勤で掃除と品出しに追われ、朝早く...

 

なんていう27時間シフトも経験し、肉体的精神的に鍛えられました

 

旅直前にフルマラソンに挑戦もしました


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結果は4時間4分

初マラソンサブ4の箔が欲しかったところですが、完走出来たことは十分満足

 

登山に挑戦して携帯を山道に落としたのもいい思い出です

 

10月の出発の際には、東京・横浜・埼玉・新潟から友人、知人が集まり見送って頂きました

 

そして何よりもこの旅が1年の集大成

早くも3ヶ月が過ぎようとしていますが、好奇心も冒険心も衰えを知らず、まだまだ旅を楽しむ予定です

 

限界への挑戦で満ち溢れた1年はあっという間にすぎ、ここからは2019年

 

今年はこの挑戦をどう自分のものに変えていけるかという年になると思います

 

この旅で出会った人々、触れてきた文化、見てきた景色

自分の中に貯まった未知のエネルギーが、誰かにとってプラスのエネルギーとなるように活かすことが出来ればこの旅も意味を持つでしょう

 

旅を終えて自分が何を思うのか

これから何をしたいのか

そんなことも視野に入れながらのんびり日本へ帰ります

 

日本で皆さんと会える日を楽しみにしています!

今年もどうぞよろしくお願い致します

 

追記:1995年生まれ・2019年大学卒業組はそれぞれ社会人2年目、就職ですね!

貧しい上京大学生は、帰国後皆さんにお酒に誘ってもらうのを心から楽しみにしてるので、どうぞよろしくお願いしますf:id:discimus:20190103204907j:image

(パキスタンイスラマバードより)

イラン横断記4【イスファハーン→シーラーズ】

 

 

皆さんイランってどんなイメージですか?

 

イランの場所わかりますか?

 

名前はしょっちゅうニュースに出てくるので有名ですが、イランについて何かと言われればなかなかでてこないような気がします

 

僕ももちろんそうでした

 

「石油反米路線ペルシャ

 

イラクと名前が近いせいで、危険で貧困なイメージを持ってしまっていませんか?

 

さすがに僕の短い滞在期間で危険ではないと言い切ってしまうと色々問題になりそうなので、外務省の危険度マップを確認してみましょう


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(写真が微妙でごめんなさい右上です)

 

こんな感じです

アフガニスタンパキスタンの危険度に東側を侵食されつつありますが、国境を除けば特に危険ではないとわかるでしょう

 

 

実際に入国してみると、イラン人の持つ穏やかな人柄と美しく歴史深い世界遺産に心を打たれます

 

広いイランの中でも特に魅力が詰まっている人気都市が、今回紹介するイスファハーンてとシーラーズ

 

桜、侍、柔道と日本文化が大好きなイラン

向こうの文化も少し覗いてみましょう!

 

 

テヘランから「世界の半分がある」と言われたイスファハーンへバスでやってきました

 

 

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イスファハーンの中央、イマーム広場から伸びる大通りは、ナイトマーケットが並んでいてクリスマスのようでした

(あとで判明したのですが実際冬至のお祭りだったようです)

 

そしてイスファハーンの夜と言えばこちら
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スィーオセ橋

 

橋なので川を渡るためにある訳ですが、今のような乾季には川が干上がっているので下も通れます

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もともとそれを見越して作られているのか、1階に当たる部分も空洞になっており通行できます
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1段目


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2段目

綺麗な橋です

アーチが低く直線で奥まで見渡せるので元の長さにまして更に長く見えます

 

ギターを弾いているイラン人がいたので、観光シーズンならバスキング場所としては適しているかもしれません

 


対岸まで往復して再びイマーム広場をうろつきます

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本日の夕食

豆とヌードルのとろとろスープ

 


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イランは暑いからかアイスクリーム店もたくさん

さすがにこの時期は冷え込むので機会がありませんでしたが、種類も豊富で美味しそうです

 

羊の脳みそアイスがあったら絶対食べたんですけどね笑

 

 

宿では中国人のおじいちゃんが一緒で、またもやシニアバックパッカーのタフさに驚かされます

 

寝る前に体操をすると言い出して始めたのは腕立て伏せ...

やばい、身体年齢で負けているかもしれない...

 

そしてまさかイランで山口百恵の曲を聞くとは思いませんでした

 

おじいちゃん曰く

「イランは日本と中国が混ざったような国だ

車は全部日本車で、その他のものは全部中国製だ」

 

確かにイランは、いわゆる本物のブランド物は輸入できないのでありとあらゆる生活雑貨が中国製です

 

お土産買う際は気をつけましょう

 

 

2日目は街の中でも古いエリアを歩きます
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特に何があるというわけでもありませんが、テヘランと違って人で溢れかえっていないのでのんびり時間が進みます


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住宅街の小さな芝生で一休みしていると、イラン人のおじいさんにランチに誘われました

 

大きなずた袋ひとつに衣類を詰め込んでいて、どうやらホームレスのようです

 

一言も英語が喋れないのでいつも通りのボディランゲージ

 

芝生に広げたチャパティ(薄く焼いたパン。イランでの名前は分かりません)を2人でつっつき、暖かな日差しの中ピクニック気分

 

イラン人の素敵なところです

どんな時でも余裕があって人をもてなすのが大好き

 

食べたら眠くなっただろう?

と、袋から衣類を少し取り出して自分の枕に

残りを僕の枕として貸してくれたので2人で芝生に寝っ転がってお昼寝タイム

 

 

日が傾き、木陰で肌寒くなり起きました

バスまでちょうどいい時間

 

 

シーラーズまでは6時間

値段は520円でもバスはなかなか立派です

 

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バスターミナル内の銅像

面白いけどベンチの無駄遣いではないだろうか

 

 

シーラーズに到着!

 

深夜2時

 

アザディー公園の落葉樹に身を寄せて野宿

落ち葉が柔らかく寝心地が良かったです

 

野宿の場所選びもなんとなくスムーズになって気がします

 

 

朝方あまりの寒さに泣きそうになりました

順調に南下しているものの、気温の変化は海抜の高低差によるものが大きいのでイランは寒いです

 

この調子だと、パキスタン・インドではさすがに冬用の上着を買わないとダメかもしれない

 

朝から宿にチェックインさせてもらい、案内された部屋にはまさかのLeo!(テヘランでアライバルビザ取得が一緒だったフランス人)

 

確かにテヘランからシーラーズ行くって言ってたけと!

お互い寝ぼけながら再会を喜びます

 

 

お昼から街歩き
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恒例のバザール

地元民向けのバザールを歩くと、その土地の人がどんな生活をしているのか覗き見ることが出来て僕は好きです

 

 

例えば

イランのバザールでは化粧品、チャドル、女の子用の雑貨屋さん(ディズニーデザイン)が多く見られます

店員も女性がそこそこ多く、他のアラブ諸国と比べて女性の強さが見られます

 

 

食生活も、商店街の食材たちから想像できますよ

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羊の頭です

脳みそは絶品でしたが頭はどうなんでしょう

調理方法は丸ごと香草と合わせて煮込むそうです

 

これだけ羊を食べるならジンギスカンがあってもいいのにな〜


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野菜の市場

イランは柑橘系フルーツが豊富で、レモンみかんグレープフルーツその他の亜種どれもおいしいです

 

 

シーラーズの宿では女性バックパッカーこいぴさんと出会いました

 

実は彼女、日本ブログ村ブログランキング3位の猛者

「こいぴの一人旅」

 

何がすごいって、300日も旅を続けながらほとんど毎日ブログを更新してるんです!

 

絶対真似できません

 

僕はランキングは参加していませんが、人が読んで楽しめるブログの書き方はぜひ見習いたいところです

 

ちなみに同郷で話が合うのでこいぴさんと話していると日本に帰りたくなります笑

 


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翌日ホステルの豪華な朝食を食べて、一緒にシーラーズ観光


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シャーチェラーグ廟

7代目イマームのお墓と鏡のモスクが有名

中央は広場になっていて地元の人達が多いです

 

僕らは外国人だったので特別に無料のガイドがつきました
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ステンドグラス鏡細工の間

ステンドグラスを通った鮮やかな光が鏡に反射して息を呑む美しさです


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頑張って撮影しましたが実物には到底及びません

 

近場にもうひとつ有名なモスク

マスジェデ・ナスィーロル・モスク

 

朝日差し込むステンドグラスとその広間が有名です
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お昼すぎなので光溢れるタイミングは逃していますが、これはこれで落ち着いていて綺麗
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日の傾きによって内観が変わるので、朝の8時10時頃がベストだそうです

 

 

 

まだまだ行きます

ペルセポリス
 

シーラーズから50km程北に位置するペルシア帝国の遺跡でありイランを代表する世界遺産

 

まだまだ謎の多い遺跡で、行政文書からは矛盾も多い古代都市ペルセポリス

 

ペルシャの都として建設され、アレクサンドロス大王によって破壊されました

 

行き方はタクシーバスになります

 

バスの場合長距離バスターミナルの向かいにある小さな乗合バスステーションから人が集まり次第出ています

このバスはペルセポリスのある街マルヴダシュト行きなので、街からはタクシーを使うことになります

 

少しでも安くとバスで向かいましたが、よく考えたら20円(バス)と90円(タクシー)の差です

 

帰りはタクシーを使いました

 

 


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ペルシア帝国の隆盛を思えば意外と小さく感じるこの遺跡

それだけ破壊し尽くされたということでしょう

 

ISによって中東の遺産が破壊されたのもついこの間の話です

 

一時の状勢で何百何千年の歴史を持つ世界遺産が失われるというのはあまりにももったいない

 


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(後ろ姿のこいぴさん)

日差しを遮るものがないので日中はかなり暑そうです

特に女性はチャドル着用なので夏は避けた方がいいかもしれませんね


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クセルクセス大王の間

 


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壁画も残っています

 


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日の入りを丘の上で眺めてシーラーズへと戻ります

 

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帰り道で買ったファラフェルサンド

トルコからエジプト、イランとどこでも食べられているポピュラーな食事です

ファラフェルとはひよこ豆のコロッケのこと

 


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これはなんの銅像なんでしょう

 

シーラーズ最後はハーフェズ庭園でしめくくります
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特にこれといったものはない庭園ですが、むしろ落ち着いていてゆっくりできます
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イランは国土のほとんどが砂漠と岩山ですが、街には庭園や公園と緑が多いので、市民にとってもオアシスのような感覚なんでしょう

 


国境の街ザーへダーンへ15時間かけて移動し、イランを後にします

 

聞いていた通りイラン人は優しいです

日本人ほど親切な国民はいないだろうと思ってきましたが、これはもしかすると日本以上の「お・も・て・な・し」かも知れません

 

 

観光について

今回訪れた3都市に加え、ゾロアスター教鳥葬の儀が行われたヤズド、南のリゾート島ケシュム、城塞を持つバムとイランは国土が広いだけあって見所満載です

是非それぞれにあった旅行ルートで、雄大な自然や美しいモスクを堪能して欲しいです

 

難点は必要な準備が多いこと

 

ビザは日本で安く取るとして、クレジットカードが使えないのでリアルの国内レートを確認して交換する必要があります

 

加えて日本からの旅行では、時間と労力を考えると夜行バスはお勧めしません

国内線飛行機を予約して計画的にまわる必要があります

 

 

それらの難点をトータルしてなお

おすすめです

実際に来てみれば、皆さんの持つイランのイメージがひっくり返るはずです

 

フォトジェニックな観光地が多いので、カメラInstagramは忘れずに!

 

それでは良いお年を!

 

 

イラン横断記3【お金の話】

 

 

イランでお金持ち気分を味わってきました

お金持ちなんて楽しいものじゃないですね

500万持って買い物なんて骨が折れます

 

(2018年12月現在イランリアルはものすごい勢いで価値が下がっているので世界一物価の安い国と言われています)

 

 

さて、イランを旅する上で大きな障害となりうるお金について少し説明します

 

イランの通貨はイランリアル(IR)

 

アメリカ中心の現代において、アメリカから経済制裁を受けているイランの通貨なんて世界中誰も欲しがりません

 

 

経済制裁を受けるということは、今まで輸入していたものが足りなくなり価格高騰、輸出が出来ないのでお金が入ってこなくなり景気低迷お先真っ暗という意味なんです

 


もちろん需要がないと通貨の価値は下がります

トランプ大統領が喋ったり、ハメイニ師が声明を出すだけで暴落する危険のある通貨リアル

 

もちろん国内のイラン人だって明日には半分の価値になるかもしれないリアルは欲しくありません

ということで国内においてもドルorユーロ>リアルの図式となります

 

それにより、実際に両替商で交換される国内レートが、国の定める公定レートと大きくズレるという事態が起きています(2018.12現在2倍強)

 

イランリアルなんていくらでもやる!レートの2倍出すからドルをくれ」ってことです

 

 

これを知らないと、空港あたりで悪いイラン人に捕まり、公定レートの1.2倍出すから超お得だよなんて言われて騙されるわけです

 

お金の価値が下がると、お店は同じ値段で売り続ける訳にはいかず、値上げせざるを得ません

給料もまた同じ価値にするために数字が増えていきます

そんなことを繰り返しお金の桁が上がって行った結果がこれです

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(手元になかったのですが最高紙幣は500,000リアル)

 

サンドイッチいくら?

150,000リアルだよ

と、訳の分からないことを言っています

 

高級絨毯に至っては1,200,000,000(12億)リアルです

 

イラン人もさすがにこれは不便ということで、通常は桁をひとつ繰り上げてトマン(1トマン=10リアル)という補助単位を使います

 

 

つまり旅行者は

毎日変わる国内レートを把握して交換する

・0の数に慣れる

・トマンで言われた値段をリアルに変換して支払う

必要があります

 

加えて日本は桁数が3桁区切りではなく4桁(欧米には万の単位がないので1万=10千)なのでさらにややこしいです

 

日本円からの両替が出来れば少しスムーズにもなりますが、おそらくほとんどの場所で日本円は扱っていません

円→ドル→リアルと両替する必要があります

 

 

さて、ここまで理解したでしょうか?

ではテストです

 

問一


太郎くんがりんごを3こ、みかんを4こかおうとしたところ、やおやさんは「テンサウザントだ」といいました

いったい太郎くんは何円はらえばいいでしょう?

小数点第1位未満を四捨五入して解答せよ

 

※g(重力加速度)=9.8 1ユーロ=120,000リアル=130円とし、八百屋さんは日常トマンで計算すると仮定する

また、原子量はそれぞれ Na=23 Cl=35.5 を必要に応じて使ってもよい

 

 

解答例


テンサウザントトマン

=10,000トマン

=100,000リアル

100,000/120,000

=0,83ユーロ

0.83×130=107.90円≒108円

 

 

めんどくさい!!!!

 

 

そう、ただめんどくさいと言いたかったわけです

計算して頂いた方お疲れ様です。イラン旅行の時に役立つはずです

 

どうせなんでも安いんだからおっきく両替しちゃって、余ったらどっかで戻せばいいじゃん 

 

 

結論から言うとイランを出国してしまえば無理です

(不可能ではありませんが現実的ではありません)

 

もう一度思い出してください

 

イランリアルは誰も欲しくないんです

両替所に行っても買い取ってくれません

 

子供の時の宝物だった瓶ビールの蓋みたいなものです

その蓋に昔の宝物だった頃の価値はもうないわけです

 

 

イラン出国前にドルに変えてしまうことは出来ますが、入国時に交換した時の価値はもうないわけです

 

 

そんなわけで、イラン観光の際は必要分を少額ずつしっかりと国内レートを確認して両替しましょう

そして初日宿に着いたら、お札をベッドに並べて、トマンで数える練習をするのを忘れずに!

 

 

 追記:イラン旅行でもうひとつ気をつけなければいけないのはインターネットです

検閲がありアメリカ企業のアプリは使えないものがあるので、事前に他の国のアクセスポイントを経由してインターネットを繋ぐVPNアプリをダウンロードする必要があります

あまり詳しくなく、実際失敗が多かったので解説は出来ませんが、イランに行く際は「イラン VPN」で検索してから渡航するのをオススメします

イラン横断記2【イラン人にインタビュー】

 

無事パキスタンに入国することが出来ました!
陸路越境の詳細は改めてまとめるとしてひとまず報告です

 


さて、世界中のバックパッカー達は物知りです

彼らには独自のアナログネットワークのようなものがあり、世界中の情報が入ってきます

 

例えば、僕が行ったことのない南アフリカケープタウンヨハネスブルグの2首都制を知っていたりというのは、そのアナログネットワークからの情報です


時にそれは根も葉もない噂だったり、貴重な抜け道や裏技であったり、ある国民の本音であったり

 

その中でもよく話される話題は


世界一ネタ


です

 

世界一美味しい料理はジョージアなんて話も過去の記事で書きましたが、イランも旅人の中で世界一認定されている一面があります


それは

世界一優しい国民


これ、日本人としては気になりますよね

 

あまりにもよく聞くので、高いビザ代と中央アジアを諦め、イランを抜けることにしました

 


その真偽を確かめるまでもなく、街を歩いてるだけでイラン人のおもてなしの波に飲み込まれ、言葉も通じないのによく会話しました


これだけ話しかけてくれるならいっそこっちの聞きたいことインタビューしてしまえ!

 


ってことで、今回は英語が喋れた2人のイラン人とイラン在住のアフガニスタン人に話を聞いてみたのでその会話を残しておこうと思います

 

 

ホステル従業員 男性 44歳 at テヘラン(以下テ)

 

サラーム

 

テ:サラーム

 

唐突で不躾な質問かもしれませんが、イランではアメリカのアプリやクレジットカードカードが使えません
不便ではありませんか?

 

テ:不便と感じることはないね。カードに関してはもちろんイラン国内のカードがあるし、アプリケーションは、FacebookYoutubeとほとんど同じものが中国にある
知っての通りイランの物はほとんど中国製だ
もちろん偽物だったり壊れやすいことは承知してるけど、イランでは誰もそんなことは気にしないよ


中国にないものが必要な時はありませんか?

 

テ:実は外見上完全に国交を絶ってるように見えるけど、テヘランの北に住む富裕層は簡単に海外やアメリカのものを手に入れられるんだ
ヨーロッパに旅行に行って持ち帰ればいいだけだからね


イランに来てから1度も物乞いにあったことがありませんが、生活水準はかなり高いのでしょうか?

 

テ:日本に比べれば高いとは言えないなさすがに笑
ただイランは石油があるからね。アメリカが買わないと言ったって他の国はどこも石油が必要だ
政府がそれを独り占めしてるという問題はあるんだけど
それに、テヘランやイスファハーンは特に発達した街だから、貧困と感じることはないと思うよ


アメリカの経済制裁はあまり影響がないということでしょうか?


テ:もちろん影響は大きい
想像できるかい?イランでは昨日まで1ドルだったものが、トランプがニュースに出た次の日には2ドルだと言われるんだ
でもいつもの事だからみんな文句を言ったりはしない
イラン人は石のようなんだよ
戦争も経済戦争も宗教での争いも経験してきた
苦しいことに慣れてるから、ちょっとしたことでは動じない

 

イラン人がいつでも余裕なのはそういう事なんですね
走ったり焦ったりしてるのを見たことがありません
日本の京都のような雰囲気に近いかもしれませんね


テ:京都!知ってるかい?イラン人は日本が大好きなんだ
イラン人は1度は夢に見るんだよ
それも本当に寝てる時の夢でね
僕は渋谷も秋葉原も動画で見て知っている日本のポルノも有名だよ

 

そのようですね。でも渋谷を知っている人は珍しいです

 

テ:イラン人は踊るのが大好きだからね。渋谷のクラブの映像を見たらイラン人はみんな好きになるはずだよ

あと混浴も信じられないね。行ってみたいよ

 

まぁ混浴に期待しているようなことは起きないと思いますが笑
日本に来たことはまだありませんか?

 

テ:すごく行きたい!お金も貯めて大使館にも言ったんだ
イラン側で断られたけどね
僕は仕事もあるし数日の観光なのになんでだって聞いたんだよ
理由は独身だからだってさ
日本人女性の結婚相手を見つけて永住権を取得する可能性がある


確かに、その方法なら移住できそうな気もします
イラン側としては困りますね

それでも、ぜひいつか日本に来て欲しいです

 

テ:結婚して奥さんと行くことにするよ。もう44だから怪しいけどね笑


楽しみにしています
ありがとうございました

 

 

アフガン女性 2児の母 atイスファハーン(以下イ)

 

イ:それおいしい?(豆スープを飲んでいる時)

 

おいしいです。イランの夜は寒いのであったまります

 

イ:標高が高いから寒いのよ
でも夏に来るよりはいいわ
暑くて倒れるわよきっと

 

僕には耐えられないと思います
イスファハーンの方ですか?

 

イ:アフガニスタン
こっちの大学で心理学のPh.D(博士号)をとって結婚したの

 

Ph.Dとは凄いですね
アフガニスタンからイランへ来るのは簡単なんですか?

 

イ:大学に関してはアフガニスタン政府がお金を負担してくれるから難しくはないわ
Ph.Dをとってアフガンに戻る人は少ないけれど

 

やはりイランの方が裕福だからでしょうか?

 

イ:それもあるけど、アフガンは私たちにとっても危険なのよ
タリバーン(武装勢力)にはいろんな種類があって、時には同じアフガン人でもイラン人でも殺すわ
アメリカ、パキスタンアフガニスタンそれぞれの政府がタリバーンにお金を出しているから解決しないの

 

彼らはなんのために戦っているのですか?

 

イ:説明するのは難しいわ
なぜなら目的はなんでもいいことが多いのよ
結局は自分たちの勢力が支配することが大事だから、それに合わせて敵を作るの


なるほど。想像はできます
アフガン人同士で殺し合うのは宗教が原因ですか?

 

イ:1番過激な人達は宗教の理由をつけて外国人を排斥したい人達ね
それがさらに酷くなって、外国のパスポートを持ってる人も容赦なく殺すようになったの
危険な地域に行くと、車の前に立ちはだかってパスポートを確認するの
もしそれがヨーロッパの就労ビザなら人種は関係なく殺されるわ

 

それは恐ろしいですね
イランはそれにくらべて住みやすいでしょうね

 

イ:もちろん安全だから住みやすいわ
ただ経済制裁でものが入ってこないのは困る時があるわ
母の薬を買いに行っても、ない時があるの
アメリカの薬が入ってこないと母はずっと苦しむことになるわ

 

科学や医療はどうしてもアメリカが強いですからね

 

イ:それでもイスファハーンはまだいい方だけどね
ところで、明日はお祭りなの知ってた?

 

知らなかったです!それで屋台が出ているんですね?

 

イ:そうよ。冬至のお祭りだからクリスマスみたいなものね

 

イランの国旗がクリスマスカラーなので、最初はイラン人もクリスマスを祝うのかと思いました
せっかくなので少し見ていこうと思います
お話ありがとうございました

 

イ:イランを楽しんでね

 

Reza 男性 at シーラーズ(以下シ)


お時間ありがとうございます

 

シ:時間はいくらでもあるからね。チャイ飲むかい?

 

いただきます
レザという名前は8代目イマームと同じ名前ですね?

 

シ:よく知ってるね。そうだよ。イラン人はほとんど偉大な人の名前さ

 

実は昨日シャーチェラグ廟(8代目イマームが建設)でガイドの女性に教えてもらいました

明日パキスタンへ行こうと思っているんですが、イラン人から見たパキスタンというのはどんな印象ですか

 

シ:良くはないね。貧困で犯罪が多い国だ
アフガニスタンも一緒だ
用事がなければまずイラン人が行くことはないよ

 

なるほど、では日本のイメージはどうですか?

 

シ:柔道、侍だね
日本の映画はイランでは人気だよ
それと日本の女性はかわいい

 

イラン女性とは随分違いますが、日本人の女性が人気なのはヨーロッパでも同じでした


シ:不思議なのは、日本の女の子はアメリカ人が好きだってことさ
タイに旅行に行った時、日本の女の子とアメリカ人のカップルをよく見たよ
イラン人とアメリカ人がいたら絶対アメリカ人を選ぶ

 

きっとアメリカ人に限らず白人という事だと思いますが、それは映画やテレビの影響かもしれません

 

シ:そこが不思議なんだ
日本はとても教育水準の高い国だ
イラン人がテレビに流されるのは分かるけど、どうして日本人程頭のいい人達がプロパガンダに流されるのかわからない
ハリウッド俳優が暴力、離婚、薬で問題だらけなのも知ってるはずだ

 

それは反論できませんね
あまり海外の情報の入ってこない国なので、どうしても芸能の良い部分に偏ってしまうのかもしれません

 

シ:芸能に限らず日本はアメリカが大好きだろう?

 

個人的には否定しますがそのイメージがあることはわかります
僕はあまり魅力的に感じなかったので今回の旅にもアメリカは入っていません

 

シ:驚いたな。アメリカ好きじゃない日本人は初めてあったよ

 

もちろん行っていないので、嫌いと言う訳ではありません
ただ日本がアメリカと同じ考えを持って協力しているかと言われれば、受動的な部分が多いのも確かです

 

シ:戦争に負けたからね
それで仲良くしているのは僕らからするとかなり異様だけど

イラン人もアメリカ人が特別嫌いという訳では無いんだよ
ただアメリカ政府は戦争をばらまいてるからね
イスラム教にも中東の争いにも複雑な経緯がある
それを何も知らない国に介入して欲しくないってのがアラブやイランの考え方だね

 

確かに今回のISでイスラム教=過激というイメージが出来上がってしまったかもしれません

 

シ:わかっていると思うけどイスラム教は平和の宗教だ
過激なのはほんの一部なんだよ
僕らからすると世界中で戦争しているアメリカがキリスト教だという方が不思議だよ


イランはイスラムシーア派ですが、スンニ派についてはどんな印象ですか?

 

シ:それは答えられないな。どちらも過ちと誤解が積み重なって酷いことが沢山起きたけどそれは宗教が違うというだけで憎んでいる訳では無い
少なくとも僕はね
ただもちろんシーア派が正統だとは信じているよ

 

信じることと共存することの難しさですね
ありがとうございました

 

シ:こちらこそ。メルシー

 

あ!もうひとつ聞いてもいいですか?
イランではみんなメルシーといいます。なぜフランス語なんですか?

 

シ:ちょっと前まで大学の第二外国語がフランス語だったんだ
イランはフランス資本が多くて観光客も多いからそうだったんだろうね
もちろん英語を第二外国語にするのは躊躇いがあるだろうしね
ちなみに少し前って言ったのは今はアラビア語になったんだ
言語が近いからこっちの方が助かるよ

 

そうだったんですね。日本人がサンキューを使うのと似ていますね
改めてありがとうございました

 

 

3人ともありがとうございました

ペルシア語では聞けないようなことをここぞとばかりにぶつけたので少し難しい話になってしまいました
どの回答も論理的で納得出来るものが多く、合理的という意味でイラン人はとても賢いなという印象です


想像していたよりもアメリ宗教の話で偏った意見が少なく感じました
きっとこれは英語が喋れる=教育水準の高い人達ということも大きいでしょう
ペルシア語が喋れればもっと広い範囲の意見が聞けるのかなとも思います

 


それにしても皆おしゃべり大好きです
実はこの会話の間何度も話が脱線していましたが、あまりに長くなるので要点だけまとめてみました

 


1度あいさつするとなんでも世話を焼いてくれるイラン人
引き際も潔くて困ることはありませんでした

 


暖かいという意味でとても優しい人達です
優しいという言葉は相手のことを考える余裕がなければ生まれないと思います

そんな余裕にあてられてこっちまで「ま、いっか」となってしまうのは僕がイランに合っているのかも知れません

 

 

日本人の親切と比べるとなると、種類が異なります 

 

迷路に迷った人がいたら、手を引いてゴールに案内してあげるのが日本人


迷路の壁に登って、「まぁいつかは抜けれるよ。それよりここでチャイでも飲みながら君の話を聞かせてくれ。みかんもあるぞ」と肩を叩くのがイラン人

 


あれ?わかやすいか?これ?
まぁそんな感じです

 

次はイラン後半イスファハーンとシーラーズ観光!

 

イラン横断記1【テヘラン】

 

 

ヨーロッパからイランまで22ヵ国

毎回長距離移動する度に思うのが

 

 

荷物重い

 

 

23kgでスタートして増えたり減ったりしながらも、未だに重すぎるなと反省してます

 

 

原因は明らかで、パフォーマンス用のコンタクトボールトランプたくさん、が4冊です

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商売道具は捨てる訳にもいかないので、読み終わった本をやっと手放しました

 

 

小説は相当気に入った作品でない限り長旅には不向きです

代わりに持ってくれば良かったと何度も思うのが

 

 

高校の「世界史資料集」

 

 

よく考えてみれば人生で1番読み込んだであろう1冊

あの資料集さえあれば、移動だろうが待ち時間だろうが暇することもなかっただろうに

 

遺跡や歴史的な場所に行くたびに思います

 

 

 

イラン(Iran)🇮🇷

人口:79,100,000人

面積:1,648,195k㎡

首都:テヘラン

言語:ペルシア語

通貨:リヤル(IR)=約0.001円(国内レート)

物価:★

 

 

 

アゼルバイジャンのバクーヘイダルアリフ空港から1時間半でテヘラン国際空港(ルーホッラー ホメイニー空港)に到着

 

 

イランはビザが必要ですが、持っていないのでまずは空港でアライバルビザを申請します

 

 

  1. 申請用紙に必要事項を記入して提出
  2. ビザ代60€(7800円)を隣の窓口で支払い
  3. 領収証を渡してとにかく待つ

 

空港泊のつもりで宿を予約していなかったので、早速詰まりました

 

宿もなし、知り合いもなしじゃビザを出すのは難しいよ

 

食い下がったところ、とりあえず座って待ってろとのことで、少し年上のバックパッカー2人とおしゃべりしながら待ちます

 

Leo(フランス)

Atis(ラトビア)

 

待つこと一時間半

途中声を荒らげてオフィサーに詰め寄っている人もいましたが、僕らはビザがおりないと困るので大人しく待機

 

 

前情報では、VISA取得の際イランの国内保険(16ドル)に入るよう言われる。とのこと

 

なぜか僕だけ何も言われませんでした

英語の保険証用意してたのに...

 

 

結局住所不定でもビザは降りました

ラトビアからのAtisは、イスラエル入国が原因でリジェクトされてしまいました

 

去年知らずにイスラエルスタンプを持って来てしまいリジェクト

今回はパスポートを替えて再挑戦だったようですが、イランの入国管理システムに記録が残っていたそうです

 

 

ヨルダンからノースタンプでイスラエルに入っといて本当によかった〜

 

 

Atisは無料でバルセロナ行きの便を用意されてトンボ帰りとなりましたが、大使館で正式にビザをとって必ずまた来ると言っていました

 

 

仲間が減りLeoと2人でパスポートコントロールを抜け入国したのは深夜2時過ぎ

 

 

なぜか預け荷物が別のターミナルに送られていました

借り物のバックパックなんですが、毎度雑に扱われてなにか憑いてるんじゃないかと最近思います

 

 

 

テヘラン空港は市街地から50km程離れているので、基本的にはメトロを使うことになります

 

僕らは最終的に、Leoのカウチサーフィン相手の時間の都合でタクシーで街へ向かいました(1人250円)

 

 

1時間半の車移動

後部座席でうとうとしていると突然窓を全開!

しまいには停車して車内に常備していたペットボトルの水で顔を洗い始めた運転手!

 

どうやら眠気覚ましのようですが、乗ってるこっちは怖いのなんの!

なんせイランの車は馬鹿みたいに速度を出すのでちょっぴり死を覚悟しました

 

 

 

さて、命からがら目的地につき、Leoと同じところで降りたはいいものの

僕の方は宿を探すために歩かなければいけません

 

 

天候は

気温は6℃

宿のある街の中心部まで8km

 

ん?

 

8km!?

 

 

そうです

テヘラン東京カイロに並ぶ大都会

市街地1周50km以上の広い街です

 

 

知らなかった...

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仕方ないので雨の中、バクーでもらったシャウルマをかじりながらとぼとぼ歩きます



 

大きな公園にかかる橋

不思議な2段構造で歩行者専用です
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橋の上から国道を撮影
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イラン、特にテヘランは車とバイクの数が尋常ではないです

横断歩道だろうが歩道だろうがお構い無しの荒い運転で、大通りはエジプトよりも排気ガス臭いです


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丘の上の国旗掲揚ポール

あまりの長さにびっくり


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2時間ほど歩いてきましたが、雨が止みません

眠くて歩けません

 


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そして突如現れる戦車

 

 

寒さに耐えきれないので今後の予行演習も兼ねて、地下鉄を使ってみることにします

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思ったりよりも近代的なメトロステーション
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値段は10円

イランは石油産出国なので交通機関が総じて激安です


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街がでかいだけあってメトロも6本

乗り換えが楽なので、テヘランではバスよりもメトロを使うことが多くなると思います


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ベンチで待っていたらいつの間にか居眠りしていたらしく、起きた時には服が乾いていました(1時間以上寝ていたらしい)

 

 

テヘランの宿はAtisにオススメされた7hostelに宿泊
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朝から暖かいロビーでチェックインまで休ませてくれて、従業員もとってもとっても親切でした


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人気のホステルのようです

ベッド、シャワー、トイレといった設備も新しく、WiFiも満足ないい宿です(650円)

 

 

さて、やっとテヘラン観光

 

とは言ってもテヘランはビジネス街ですので街歩きがメイン


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イランの食事はほとんどがファストフードです

外食文化がないらしく、レストランは希少

代わりにサンドイッチ(ビーチサンド)屋さんが各通りにポツポツとあります

 

 

ちなみにこのサンドイッチ中身はこれ
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羊の脳みそ

 

サンドビーチェマグズというらしいです

見た目は強烈ですが美味しいです!

白子のような食感で、味をつけて鉄板で焼くので柔らかいソーセージサンドのよう

 

イランでは見つける度この脳みそサンドを食べていました

 

 

テヘランの商店街は通りごと魚屋さん、スポーツ用品、車のパーツ屋、絨毯と各専門店街に別れています

僕はこの専門店街というのが昔から好きで、御茶ノ水から神田秋葉原と歩いているような気分になりました
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魚屋さんの通り

 

 

翌日

テヘラン唯一の観光場所ゴレスタン宮殿

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広場から宮殿へ続く通りには、ファストフードの屋台が並んでいました


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ゴレスタン宮殿到着

 

カーペット博物館宝物殿王座の間と敷地内には様々な施設がありますが、個別料金でチケットがそれぞれ別とややこしいので庭園のみの入場券を購入

 

どの施設も100円程度なので、先に見たい施設を決めておくのが良さそうです
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ミニアチュール(細密画)の壁


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庭園だけでも見る価値はあります

よく手入れされていて、おそらく夏場はもっと緑が映えて綺麗なのでしょう


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見たことの無い不思議な樹木

ゴレスタン庭園内では世界中から集められた様々な植生を見ることができます


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夕日が芸術的な壁を照らしていい雰囲気

 

 

宿に戻って一休みし、夜行バスでイスファハーンへと向かいます

 

 

 

中部のイスファハーンシーラーズヤズドといった都市と比較するとテヘランの歴史は浅く、特別見なければいけないようなスポットもありません

 

ただ空路を含めイラン観光の拠点となる都市ですので、物価調査やお土産探し、交通やイラン人の雰囲気にここで慣れておくと他の都市の観光もスムーズに行くような気がします

 

 

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庭園で懐いたペルシャ


 

✳プロフィールにメールアドレスを記載しました

随分たくさんの方が読んでくれているようなので、もし情報を求めているバックパッカーの方がいれば、通ってきた国わかる範囲、覚えている範囲でお答えします(宿、移動手段の値段や時間、ルートなど)