シャウレイ十字架の丘への行き方〜ヒッチハイクのすすめ〜
前回記事で次はヴィリニュスとお伝えしましたが、その前によるところが出来たので訂正します
シャウレイinリトアニア
多くの人は聞いたことの無い街だと思います
実はこの街ちょっとした有名観光地です
田舎町で市内にこれといった観光スポットはないのですが、郊外に一つだけ世界中の観光客を集める場所があります
それがここ
リトアニアもまたバルト三国の1国としてロシアやドイツの侵略に苦しめられた歴史を持ちます
敬虔なキリスト教国であるリトアニアでは全土からこの地に人々が集まり、故人を悼み、忘れないためにここに十字架を立てていきます
リトアニア兵から日本人まで様々な人種と時代の人達が悼まれていますが、ソ連の支配時代に何度も撤去が試みられ、その度にリトアニア人は非暴力の抵抗の象徴としてこの丘を作り上げてきました
その想いはこの長い道を通るだけでなにか神聖な、重苦しくも美しい感覚で伝わってきます
さてそんな十字架の丘ですが、アクセスは観光客向けとは言い難い不便さです
真昼の時間を除けば2時間に1本、夕を過ぎればバスでのアクセスがなくなるという北海道並の田舎です
ここのためだけにシャウレイに1泊というのも時間を余すということで旅行者は朝早くこのシャウレイを訪れるわけですが、僕の場合朝弱く、12:15リガ発15:00シャウレイ着のバスで訪れることになりました
首都から遠いということもあり英語話者が少ない街
インフォメーションで聞くとマニュアルのような紙を渡されました
プラットフォーム12
バスターミナルを出たところで、話しかけてくれた子供たちに道を尋ねる(China!って言われたのでNo.I'm Japanese. Do you know?と聞いてみるとNinjaって言われました。侍じゃないんだ。)
どうやらプラットフォーム12ははるか先にあると
地図で見てみると3.4km先、これは大変だと歩いていて少し違和感を感じました
3.4kmならそこまでのバスも案内するべきじゃないのかな?
とりあえず近くの人に聞いてみる
英語は喋れないらしくリトアニア語で熱心に説明される文章をジェスチャーから読み取るとどうやら逆サイド
仕方ないので逆向きのバスで尋ねると「そこまで連れてってやる」とのこと。
これは優しいと思ったら連れていかれた先はまさかの到着停留所!
シャウレイでは各市内バスの停留所に番号が振ってあります
しかし、十字架の丘に向かうバスは市外バス
つまり長距離バスターミナルの12番で待てってことだったわけですね。歩いて15秒でした
※バスでの行先は Domantai という場所になります。バスで30分はかかりませんが、帰りのバス停までは距離があるので、丘からバス停まで20分ほど見ていた方がいいかもしれません。往復の時刻表は曜日や季節によっても異なるのでインフォメーションで貰いましょう。
そんなわけで直近のバスに乗り遅れた僕は次の目的地ヴィリニュスの宿をキャンセルするか、十字架の丘を諦めるかの2択におわれたわけです
フルマラソンの興奮冷めやらぬ僕は地図で12kmという数値を見て3時間なら観光して戻ってこれると意気込みましたが、ロッカーが見つからない!(これも18時までなら預かり所あります)
さすがに23kgの荷物を持って走る自信はなかったので困った
よし、ヒッチハイクしよう
ヒッチハイクは4年前に本州1周と、3年前に友達と二人でGWを使って経験済みだったので懐かしさに胸をふくらませて親指を立てる
懐かしい感覚、車の中から向けられる嘲笑、不思議な顔、無関心、もちろんそんなものに負けてせっかくの観光名所を諦める気にはなれなかったので精一杯の笑顔を続けます
シャウレイ在住のギントスさんが乗せてくれました
エンジニアとビジネスマネジメントの仕事を両立させる彼はバルト三国を行ったり来たり
ヒッチハイクだからリガまで載せるつもりだったよ。とハイカーの神様のような方でした。
彼が経営に携わっている地元の会社の無添加天然酵母のパンを頂き、リトアニアで何か困ったら連絡してと名刺まで貰ってしまいました
この温かさも懐かしい。何も返すものがないのが心苦しいから次からは鶴折ってリュックに入れとこう!
見えてきました
ものすごい数です
2つの丘を囲んで無数にあります
大きな十字架
小さな十字架
倒れた十字架
一つ一つにかけがえのない想いが込められているんでしょう
丘を真っ直ぐ貫く長い道を歩き、静かな風景に心を合わせます
そして帰り道、バスの発車の10分前に向かえばいいだろうと思っていた僕
あれ?車で来たからバス停が分からないぞ
バス停なら国道に出たところだよ
Thanks
国道まで2km
さすがに走っても荷物を持っては無理だろうと途方に暮れていると、十字架の丘からの帰り道のおじさんが、乗っていきなとダンディサイン
行先は逆方向のリガですが、とりあえずバス停まで行ければそれでいいですと寿限無のようにThank youだけを繰り返しなんとか1分前にバス停へ
27分
まだ来ない
これが海外か
32分
まぁヴィリニュス行きのバスはまだ大丈夫だ
45分
ん?どっちだ?遅れてるのか先に出発してしまったのか
55分
ヒッチハイク開始
56分
シャウレイ在住のお兄さんに乗せてもらう(名前が聞き取れなかった)
たぶん同い年くらいだと思う。無口な優しい方でリトアニアのこと色々教えてもらいました
そんなわけで無事ヴィリニュス行終バスに間に合ったわけですが、ヨーロッパはヒッチハイクが1番早いことがわかりました。
日本でヒッチハイク旅をしていた時は、親指ではほとんど止まってくれず、ボードハイク(スケッチブックに行き先を書いて掲げるタイプ)で20分30分は普通、1番長い時は2時間やって捕まらず、泣きながら林の中でキャンプしたこともありました
が!
シャウレイではどちらも1分かかりませんでした!
ヒッチハイク自体の知名度、国民性あると思いますがヨーロッパのヒッチハイクはありです!
お互い母国語ではないのであえて喋らず無言の時間というのもこっちが気にしなければ向こうも気にしません
あと同じ道を走った時にバスに較べて圧倒的に早いです
急ぎの方、出会いやおしゃべりを楽しみたい方、バス電車の時間とか予約とかお金とか面倒くさいなって方、そんな方に断然ヒッチハイクオススメします
ヒッチハイクというのは最初親指を立てるまで(ボードを掲げるまで)が98%です
1度親指を上げてしまえば、現地情報盛りだくさんの素敵なドライブに繋がることがほとんどです
もちろん場所や時間、ハイカードライバーそれぞれの性格に大きく依存する移動手段なので、僕の経験で全てが上手くいく極意を伝えることは出来ませんが、本当に困った時は日本よりも浸透した文化としてヒッチハイクというものもあるよ。という程度に覚えておいてください
今回ひとえに無計画のため立ち往生した僕を助けて頂いた3名のドライバーの方々。
本当にありがとうございます。
皆さんとのドライブは十字架の丘と共にリトアニアの思い出として僕の中に残り続けます。
もちろんバスも時刻表さえ把握していれば素晴らしい移動手段です
ヨーロッパの国際・国内バス事情については後日改めてまとめるので予定のある方は参考にしてください
移動・食事・宿泊
この3つ、大小関係が違うと旅行も180度変わってきます
卒業旅行、長期休み、友達と出かける際は何がメインでどこにお金を使うのかしっかり相談してから出かけるのがいいと思います
僕の場合は
出会い>>食事>宿泊=移動>時間
ですかね
ずるいって?
バックパッカーだからいいんですよ♪
次こそはリトアニア首都ヴィリニュスですね
あー肉食べたい!(バスターミナルのスーパーマーケットにて)