Out of This World

休学して旅に出る大学生の備忘録

メテオラーテッサロニキ【ヨーロッパから夜逃げ】

 

ヨーロッパ最後の国ギリシャアテネの観光も終わり、数えてみればちょうど1ヶ月と言ったところでヨーロッパを抜けることになりました

 

アテネの古代遺跡を眺めヨーロッパの思い出に浸っていた時、ふと思い出したのがメテオラ

ギリシャ北部カランバカに位置する修道院です

 

せっかく陸路でイスタンブールへ向かうなら寄っていこう!ということでアテネから深夜特急(言いたかっただけで特急じゃありません)にのり最寄り駅カランバカへ

 

 

出発してから気づきました

 

 

リュックロッカーに忘れた…

 

 

まぁそういうこともありますよね。ヨーロッパから飛び出る計画が立って気が抜けていました

夜行なので降りることも出来ずとりあえずはカランバカに向かいます

 

 

乗り換えを逃す…

 

 

めちゃくちゃ寒かったんですよ

だから電車が来るまでと元の車両に乗って本を読んでいたらいつの間にかホームは無人

 

 

The train just going

(受験生のために正しい英語=The train has just gone)

 

この言葉を聞いた時のこの感覚  

友人曰く僕は悪い意味の楽観主義なので、この時少しワクワクさえ感じました

 

 

さて、次の列車まで3時間無人駅で何しようかな


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日本ではこの光景まだ見られるでしょうか?

本当に誰もいないんです


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駅前も何もなし

 

もうしばらく味わっていなかった一人ぼっち

名前も読めない駅に降ろされ人影のない異国で3時間

 

 

 

結局本を読んだり日記を書いたりして過ごしました

持ってきた本全部読み終わってしまった

早く日本人バックパッカーに会って交換したい 

 

 

移動時間もそうですが、旅行中は結構暇です

毎日が日曜日、飲み会も遊び相手もいません。WiFiがなければ携帯で遊んだりsnsもありません

そうなると食事が唯一のスケジュールですが、僕の場合はそれもほとんどないので1日18時間は観光に回せることになります

 

とはいえ18時間歩く訳にもいかないので休憩したり宿に早く戻ってこの記事を書いていたりします

 

 

思い出話をひとつ

大学時代、毎日の退屈な生活に刺激不足を感じてなにかしようと思いました

でもお金はない。ヒッチハイクでどこか行こうにも大学の出席日数もギリギリ

 

そこで思いついたのが断食です

 

11日間水のみで生活してみました

 

4日を過ぎるとお腹がすかなくなり、五日目からは感覚が鋭くなります(特に嗅覚と色覚)

走れなくなるので階段なんかも手すりを持ってよたよたのぼります

 

その11日間を経て何を学んだかと言われれば、「食事をしないと時間が余る」ということです

一人暮らしで食事を作る時間、食べる時間、片付けが×2回

大学の昼休みも何をしていいかわからないので読書か映画でも観るかということになり大いに捗りました

 

そのくらい食事というのは一日の時間をとっているんです

 

念の為、もし10日以上の断食をするという方は断食明けの食事に注意してください

食道がブランクで弱っているので食欲に任せて固形物をとると腸捻転を起こし最悪の場合死に至ります

戦争捕虜やホロコーストでも解放後にたくさんの人が腸捻転で亡くなっています

僕は3食をスープ、おもゆ、あかゆの順に慣らして行きました

 

 

話を戻すと駆け足に見えて時間はたっぷりあるので、それなりに余裕を持って観光しています

 

 

カランバカやっと到着です

 

日本人かい?と話しかけてくれたタクシーのおじちゃんに乗せてもらいまずは頂上のグランメテオラへ

日本人が好きだというおじちゃんのタクシーにはポラロイド写真が1列

色あせ、光沢が剥げて殆どは顔もわかりませんが日本人を沢山乗せてきたと

 

このおじちゃんニコラにはこのあと何度も声をかけられることになります

僕が頂上から山を下る間ニコラが何度もほかのお客を乗せてグランメテオラに向かうからです

ともー!とクラクションを鳴らして3往復。しまいには駅前のカフェで電車を待っていた時にも後ろから「ともー!バーイ!」

 

文章では伝わりませんが南欧の人の「とも」の発音が好きです。「も」にアクセントが来て伸ばし棒がつきます

「お父さん」のお父部分と同じアクセントです

 

はいどうでもいいですね

 

 

 

そろそろメテオラの説明をします

山なのかな?くらいは皆さん察しがついてると思います

メテオラとは切り立った岩山に建つ6つの修道院のことを言います

 


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その最大の修道院がこちらのグランメテオラ

駅まで山道を9km、修道院は離れて別々の岩に建っているのでしっかり登山レベルです

 

 

歩いている人は僕以外に見かけませんでした。みんな車かバスツアー

 



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何故こんな地形なるのか、なぜここに建てたのか謎は深まるばかりです

 

 

修道院に入るには各3ユーロが必要なので中に入ったのはグランメテオラだけです

チャペル内の壁画が聖書の内容ではなくキリスト教の迫害の歴史なのが印象に残りました

 


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肉球肉球肉球

 ここの猫は修道院の観光客に餌付けられているのか人懐っこいです

 


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絶景

 


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絶景絶景

 

 

夜行列車は寝れなかったので気づけば寝ていました。

観光客に写真を撮りまくられて起きました

そりゃ寝返り打ったら即死みたいな場所でアジア人が寝てたら僕でも写真撮ります


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山道を下ること2時間ほど、疲れたのでギリシャ名物ムサカを補給


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ポテトスライスの上にナスとミートソース、やわらかなチーズで焼き上げてあります 

美味しかった〜。素材だけ見ても美味しくないわけがない組み合わせです

 

 

ロッカーに残してきたリュックを拾い、再び夜行列車に乗ってギリシャ第2の都市テッサロニキ

 

特に観光はしてないんですが海を見てきました


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街中には野良犬が沢山。首輪が着いているのでおそらくワクチンを打たれているはずです

この子達が立つのもやっとのガリガリなくせに、近寄ってきておねだりするんです

殺処分をいつも可哀想だと思ってきましたが、これはこれで辛くなりました

 

 

夜行バスでは最長の10時間をかけてトルコイスタンブールへ向かいます

 

 

ヨーロッパは僕の中では旅行でした

なんとなく刺激が足りないというか、生活が見えないというか、一通り歴史を眺められて満足といった感じです

なのでヨーロッパから出るのはとても楽しみです

 

ヨーロッパ程コンスタントにネットは繋がらないと思うので、まとめて投稿することも増えると思いますがたまに覗いて見てください

 



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13日間放置されているロッカー

中に何が入っているか気になります

 

それではいってきます