シク教徒の聖地【黄金宮殿】に宿泊inアムリットサール
パキスタンにて
ペシャワールからイスラマバードに戻り、ビザを受け取ってその足でラホールまでやってきました
バスターミナルの男の子
笑顔が可愛いいんですよ
この日はさすがに国境が閉まっているので、六日ぶりのShahidの家に再びホストを頼んで1泊
夜遅くにも関わらずディナーとケーキを頂きました
考えてみると、パキスタンのカウチホストはお金持ちばかり
翌日、国境まで送ってもらい夢にまで見たアジアの心臓インドへ!!
後ろに見えている野外アリーナがこのワガ国境の魅力です
国境の閉まる午後4時30分
警備の交代と国旗を下げる行為に合わせて両国で同時にセレモニーが行われます
両国から地元民が集まり、DJの音楽とともに軍隊はお互いを歓声で威嚇し、味方を鼓舞し、国民は爆音の中踊り騒ぎ、会場は異様な熱気に包まれ...
...と、こんなのは聞いた話で実は僕は見ておりません
見る予定でしたが、アムリットサールには他の目的があり、その後に軍隊のパレードを見るような気分になれませんでした
その目的こそがアムリットサールを聖地たらしめる所以
''光り輝くハリマンディル''
インド(India)🇮🇳
人口:1,324,000,000人
面積:3,287,590k㎡
首都:ニューデリー
言語:ヒンディー語
通貨:ルピー(INR)=1.57円
物価:★★
アムリットサールに降り立ち、フィリップに2週間の感謝と別れを告げて、彼はホステルへ、僕は無料で泊まれる寺院へと向かいます
中央広場
その無料で泊まれる寺というのが、アムリットサール中央にそびえる黄金寺院ハリマンディル
ここアムリットサールはインド北部に拡がるシク教徒の聖地として絶大な人気を誇ります
インド人と聞くと日本人が思い浮かべるターバンを頭にまいたイメージは、実はシク教徒の伝統衣装です
その黄金寺院のとなりに宿泊所
無料なんです。場所的にも体験としてもおすすめします
荷物を整理し一息ついて、目の前の寺院へと足を運びます
広い池を囲む巨大な寺院
シク教と言えば不殺の宗教として名高く
虫を殺さないようマスクと箒を持っている姿が印象的です
シク教につきて簡単に紹介しておきます
実は世界5位の宗教シク教(開祖:ナーナク)
・一神教。神は呼び名が多く各宗教で異なった呼び方をするが本質は同一
・そのため他宗教に寛容
・輪廻転生による神との同一化ムクティを目指す
・宗教の形骸化を嫌い、苦行・カースト・偶像・儀式・出家などを否定
・各々が世俗の職業につき真摯に取り組むようにという教え
同性愛や離婚を認めている珍しい宗教で、どちらかと言うとムスリムやヒンドゥーの戒律に反抗してできたプロテスタント的な印象を受けます
そんなシク教の聖地本堂がこちら!
巨大な正方形の水面に浮かぶ文字通りの黄金寺院
モスクや教会と比べると比較的シンプルな作りです
ただ、放っているオーラが尋常ではありません
眩しい...
水面の中心の寺院へと長い一本道を歩きます
内部は撮影禁止でした
この中央殿には、代々グルと呼ばれるその世代のリーダーが住んでいます
グルは外に出ることはなく、一生をこの宮殿で過ごします
現在のグルは11代目
実は彼、
人ではないんです
10代までは人での継承が続いてきましたが、後継者の戦死を機に、10代目の遺言によって11代目には聖典が選ばれました
教皇を選ぶバチカンのコンクラーベで、今回は聖書が教皇になりました!みたいな話です
賢い!と思いませんか?
教典は変わることがなく、信者に対して常にぶれない答えを持ち合わせているのです
また、ナーナクの「常に聖典に帰るように」という教えとも合致します
そのため、寺院内部では絶えず教徒の方が教典の朗読を音楽とともに続けています
教典は夜には眠りにつき、朝は丁重に中央殿へと運ばれるのです
参拝の帰り道に貰える甘いお菓子
大釜から教徒の方が祈りと共に手渡してくれます
神聖な気持ちで周囲を歩いている間に
なんか国境のパレードどうでもいいや
となってしまいました
説明のつかないこの温かい気持ちのままアムリットサールを去りたくなったんです
街は雑貨や食事の屋台で賑わっていますが肉食が殺生にあたるため禁じられています
モモと呼ばれるギョウザのような料理
ベジタブルライス(vegチャーハン)、vegカレー、なんでもベジタリアンです
激辛の練り物
食感がほとんどつくねで驚きましたがおそらく小麦粉から作られています
市街地を抜けるとNon-Vegの表記とともにチキンがあったりしますが少し肩身が狭そうです
宿泊所
この中庭には300人以上の現地人が毎日布団を並べて寝ています
アパート内は巡礼者用でしょうか
外国人旅行者はまとまって3部屋ほどにそれぞれ泊まります
部屋は暖かく、シャワーやトイレも綺麗で文句のつけ所がありません
そしてルームメイトはフランスとトルコから
佐川急便のユニフォームです笑
ミャンマーの古着屋で手に入れたそうです
旅の資金に誰かが手放したのか、はたまたミャンマー人が持ち帰ったのか、想像は膨らみますがいくらで売れたのか気になります
ちなみに黄金寺院前ではランガルと呼ばれる炊き出しも行われており、人種・国籍・宗教・職業に関係なく、ここにくれば無料で温かい食事を頂くことができます
その数1日10万食、300人のボランティアによって実現される聖なる食卓
映画になっています!
監督:フィリップ・ウィチュス、ヴァレリー・ベルト
至れり尽くせり
シク教の心に触れ、
目的を終えた僕は、エコノミークラスの電車で9時間をかけて首都ニューデリーへ(230円席無し)
席が手に入ってもトイレにたつとすぐ取られるので、車両間の入口に座ってインドの景色を眺めることにします